▲23日午前、ソウル・江南警察署で、元暴力団員の有名ユーチューバーであり、インターネット放送配信者(BJ)でもあるキム容疑者(33)が麻薬類管理法違反容疑で逮捕・送検された様子。写真=news 1

 このほど元暴力団員でユーチューバー兼インターネット放送配信者(BJ)の男が麻薬類を使用し、流通させた容疑で逮捕されたが、この事件と関連してある女性ユーチューバー兼BJが掲載した文が注目されている。

 韓国のライブ動画配信サービス「アフリカTV」で主に活動しているBJでユーチューバーのカム・ドンラン=本名:キム・ソウン=は23日、ユーチューブの自身のチャンネルのコミュニティーで「アフリカTV麻薬問題がまた起きたけど、どうせ流通元や売人だけが刑務所に入って、薬だけやったあとの人たちは初犯だから、ほとんどが罰金とか、そうでなければ執行猶予程度で釈放される。麻薬という犯罪に対する処罰はとても軽い」と言った。

 さらに、「アフリカTV自体もイメージを良くしようと名前まで変えて、もがいているけど、賭博をするのはご愛嬌(あいきょう)だし、売買春あっせん、売買春、麻薬のような重犯罪に対してものすごく寛大なところを見ると、本当に矛盾の極み」「実際に刑務所暮らしをしたり、騒動を起こしたりしても、問題なく復帰して毎月数千万ウォンから数億ウォン(数百万円から数千万円)稼いで、いい暮らしをしている」とも言った。

 カム・ドンランはこのような問題の一因として、アフリカTVのコンテンツ・フォーマットの一つ「エクセル放送」(星風船〈投げ銭=配信者への送金〉支援リアルタイム順位をエクセルの文書のように整理して公開するという意味)に言及した。エクセル放送は主に男性BJが配信する放送に女性BJが数人出演し、星風船を受け取るとダンスを踊るというものだ。つまり、女性BJのファン同士を競わせ、あおるやり方のことで、配信画面の片側に女性BJが受け取った星風船の順位をエクセル文書のように整理して見せるため、このような名前が付けられた。

 カム・ドンランは「エクセル化が行われるようになって、個人の配信がますます難しくなっているため、BJたちはお金を稼ごうという人たち同士で団結して、そういう人たちに寄生しようとしている」「そういう人たちだけの群れに入ってお金を稼ぐには、麻薬も性的な関係も一緒にやらなければならない。やらなければ、そういう人たちだけのリーグに入れてくれることも、星風船をくれることもないから」と話した。その上で、「現在、配信でお金をたくさん稼ぐにはエクセル放送しかない」「エクセル放送で星風船をたくさんもらうためにはそれ相応の見返りを出さなければならない」と言った。

 カム・ドンランはこのようなエクセル放送の環境を「動物の王国」と表現し、「ここはサイバーひも男やサイバー×女がいっぱいの動物の王国」「捕食者がウジャウジャいるジャングルで草食動物として生きていくのは難しい」と言った。

 ソウル・江南警察署は今月16日、アフリカTVのBJキム容疑者(33)を麻薬類管理法違反容疑で逮捕した。キム容疑者は2022年10月から昨年8月まで知人の自宅などでケタミンなどの麻薬類を使用したほか、数千万ウォン分の麻薬類を販売した容疑(麻薬類管理法違反)が持たれている。

 キム容疑者は警察が管理する韓国の暴力団「春川派」の元構成員で、自身が暴力団員だったことを明らかにしてユーチューバーやBJとして活動している。現在、キム容疑者のユーチューブ・チャンネル登録者数は26万人に達している。

 警察はキム容疑者から麻薬類の供給を受け使用したパク容疑者(35)など別のアフリカTVのBJ数人と、BJに星風船を出す支援者、BJ関連エンターテインメント会社の役員・社員など十数人を立件した。パク容疑者の住居地などで他のBJ数人と集団で麻薬を使用した状況も確認された。警察はパク容疑者に対しても拘束令状の請求を検討中だ。

パク・ソンミン記者

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