【ソウル聯合ニュース】韓国の金文洙(キム・ムンス)雇用労働部長官候補は26日の国会人事聴聞会で、日本の植民地時代には国がなかったとした自身の過去の発言について、「(今も)同じ考え」とし、「国がつぶれたのに(韓国の)国籍があったのか」と述べ、当時の先祖の国籍は「日本」と答弁した。

 金氏は2018年に行った講演で、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領(当時)は、建国は1948年8月15日ではなく、(臨時政府が樹立された)1919年という変な話をしている」と発言していた。

 金氏の人事聴聞会での答弁に対し、野党議員らは臨時政府の法統を継承するとした憲法を否定しているとして抗議。その後も1948年8月15日を建国の起点とする金氏の歴史観を巡って論戦が繰り返され、野党議員が退席。聴聞会は終了した。

 一方、朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾は認められないとした過去の発言に関し、金氏は「(憲法裁判所の)決定は認めざるを得ない」としながらも、「弾劾は間違っている。歴史的に再評価されると思う」と述べた。

 金氏は元労働運動家だが、のちに保守に転向。保守系与党「国民の力」の前身である「ハンナラ党」所属の国会議員を3期務め、京畿道知事などを歴任した。極右的な発言などでも知られる。

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