【ソウル聯合ニュース】韓国大統領室は23日、日本が東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出を開始してから1年を迎えたが科学的な問題はなかったと強調し、最大野党「共に民主党」をはじめとする野党が主張した科学的根拠のない「怪談」は偽りだったことが明らかになったと批判した。

 大統領室のチョン・ヘジョン報道官はこの日の記者会見で「科学的根拠のない荒唐無稽な怪談が偽りの扇動であることが明らかになったにもかかわらず、怪談の出どころである野党は国民に謝罪すらせず無責任な行動を見せている」と指摘した。

 また、政府は海水に含まれる放射性物質の調査地点を92か所から243か所に拡大し、輸入申告された全ての水産物について生産地証明書を確認したと説明。この1年間に国内の海域や公海などで試料を採取し、約4万9600件の検査を行ったが、安全基準を上回ったことはなかったと強調した。

 さらに、調査に投入された予算1兆6000億ウォン(約1740億円)は野党が科学的根拠を信頼していれば社会的弱者のために使うことができた血税だとして、謝罪と再発防止を求めた。

 一方、大型スーパー3社の水産物の売上高は例年の水準を上回り、日本産水産物の輸入も昨年より増えるなど水産物の消費が増加したと説明し、政府は今後も国民の安全を最優先に科学的根拠に基づいた徹底的な検証を行うと約束した。

 大統領室の関係者は「科学的かつ客観的な根拠と検証を通じて対応すれば、今後も不必要な費用や行政力の無駄遣いが減るのではないかと考えてこのような会見を行った」と説明した。

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