▲イラスト=UTOIMAGE

 先日、各種SNS(交流サイト)やインターネットの掲示板サイトなどで「第1回 大韓民国共産党家族 夏季修練会」と書かれた横断幕の写真が急速に拡散され、論議を呼んでいる。横断幕は全羅南道光陽市にあるペンションに掲げられたもので、騒動の拡大を受けて警察や国家情報院まで捜査に乗り出した。

 全南警察庁の安保捜査隊は21日、この事件に関連して内偵に着手したと明らかにした。警察の関係者は「112(警察)通報はもちろんのこと、113番のスパイ通報も多数あった」と明かした。また「横断幕を掲げた集団の正体も特定し、対共(スパイ)容疑などについて調査している」と説明した。国家情報院の要員らもペンションを訪れて監視カメラなどを確認したという。

 騒動のあったペンションが特定されたことで、ペンション側には抗議の電話やメールが相次いでいる。ペンションを経営するユさん(63)は「ひっきりなしに電話がかかってくるため全く仕事にならない。『本当に大韓民国の人間なのか』『今すぐ北朝鮮に帰れ』などのメールも多数送られてきた」と明かした。

 本紙の取材を総合すると、横断幕を掲げたのは全羅南道麗水から来た22人の団体だった。この団体は警察に「ケモイム(互助組織の一種)で親交のある11家族が一緒に夏休みを過ごしていた」と説明したという。この団体は今月4日午後2時ごろペンションに到着し、問題の横断幕をペンション前のスペースに掲げた。これを見つけたペンション側が「問題になる可能性があるから撤去してほしい」と要請したが、この団体は「楽しい気分で過ごすために来たのだから、理解してほしい」と言って撤去を拒んだという。

 横断幕を掲げた団体で会長と総務を務めていると明かしたキムさん(44)は19日、本紙の電話取材に対し「特別な理由はなく、ただ面白いことをやろうという目的で横断幕を掲げた」と話した。昨夏に団体名を決める際、メンバーの1人が「この会では会長の言葉が法律じゃないか」と言って「共産党」という名称を提案すると、皆が「超笑える」と同意したのだという。その後、今年の夏に一緒に旅行しようと計画したところ、あるメンバーが自費で横断幕を作って持参したというのだ。

 キムさんは「当時は皆とても面白がっていたが、警察から連絡が来て、これは大変なことになったと思った」として「無用な騒動を起こして申し訳ない。特にペンションのオーナーには本当に悪いことをしたと思っている」と話した。さらに、「団体名もメンバー同士で話し合って変更する予定」と説明した。

コ・ユチャン記者、ク・ドンワン記者

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