▲ソウル汝矣島の国会で韓国野党・共に民主党の院内対策会議が開催された。写真は会議で発言する陳聖俊(チン・ソンジュン)政策委員会議長。20日撮影。/NEWSIS

 韓国野党・共に民主党が「親日・反民族行為を称賛し鼓舞する者」「独島領有権を否定する者」を処罰・規制する法案の準備を進めている。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権を「親日売国」と批判する中でこのような動きが出始めた。共に民主党は現政権を「親日密偵政権」と批判し、尹大統領に対しては「精神的内鮮一体」「崇日ではないか」などと攻撃している。

 共に民主党の陳聖俊(チン・ソンジュン)政策委員会議長は20日、国会で開催された同党の院内対策会議で「日帝植民支配を美化、あるいは親日反民族行為を称賛・鼓舞する者は公職や公共機関に進出できないよう法律で定める」との考えを示した。同党政策委員会がこれらの内容を定める法案を取りまとめ、直ちに党論にする方針だ。陳議長はさらに「韓国の独島領有権を否定し毀損(きそん)する行為も厳しく禁じ、処罰を法制化したい」とも述べた。同党のノ・ジョンミョン院内報道担当は「独島領有権を否定した場合は内乱罪もあり得る」と指摘した。これに対して「議題と戦略グループ:ザ・モア」のユン・テゴン政治分析室長は「公論の場で批判を受け淘汰(とうた)されて当然の主張を司法の領域で取り扱うことはあまりに消耗的で非生産的」「合意点を見いだすことも難しく、現実性もない」と批判した。

 共に民主党はこれらを党論とする理由について「尹錫悦政権の親日が原因」と主張している。共に民主党は先日「ニューライト」として批判を受ける独立記念館のキム・ヒョンソク館長任命問題や、韓国大統領府国家安保室の金泰孝(キム・テヒョ)第1次長が「重要なことは日本の気持ち」と発言したことなどを問題視している。また尹大統領による前日の「反国家勢力」発言について、共に民主党の朴賛大(パク・チャンデ)院内代表は「守勢に立ったと思えば根拠も実態もない呪いを口にするパターンを繰り返してきた」「最近の親日売国の態度により相次いで国民的な批判を受けたため、再びセッカル論(アカ攻撃)の亡霊を持ち出した」と批判した。ノ・ジョンミョン院内報道担当は記者団の前で背景説明を行う際「今日は臨時政府樹立106年目となる8月20日だ」という言葉で口火を切った。

 野党は「親日政府」の攻勢が世論戦で効果的と考えている。李在明(イ・ジェミョン)代表は前日「大統領室が配慮すべきは大日本帝国の天皇ではなく、大韓民国国民の思いだ」と発言した。祖国革新党の曺国(チョ・グク)代表は尹大統領を「朝鮮総督府の第10代総督」と批判した。

金慶和(キム・ギョンファ)記者

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