韓国プロ野球・斗山ベアーズの一部のファンが光復節(日本による植民地支配からの解放記念日=8月15日)の試合に助っ人日本人投手を先発登板させないよう要求し、インターネット上で論争になっている。

 14日に交流サイト(SNS)の斗山ベアーズ公式アカウントなどを見ると、「8月15日の光復節に行われる試合に、日本人の助っ人投手・白川恵翔(23)を先発登板させるな」というコメントが数百件寄せられていた。

 白川は日本の独立リーグ出身で、「短期代替外国人選手制度(期限付き移籍)」によって今年5月にSSGランダースに入団し、7月に斗山に移籍した選手だ。現在の斗山の先発投手ローテーションからすると、光復節に先発登板する可能性が高い。

 白川の先発登板に反対する人々は「実力は別として、光復節に日本人が先発するのは違う」「光復節に日本人の先発は見たくない」「白川が何か悪いことをしたわけではないが、国民感情からすれば、実によろしくない」「光復節に白川だなんて、いいのか」などの反応を見せている。

 そうした一方で、「白川の先発登板は問題ない」と主張する人々は「それなら白川を入団させた時から『ノージャパン』と言うべきだった」「『白川はダメだ』と言いながら、インスタグラムのフィードには大阪の写真…キーボード愛国者(ネット上でだけ愛国を叫ぶ人)たち」「『後藤孝志コーチ(斗山の日本人コーチ)も外せ』と言えよ」「日本国籍だとあらゆる迫害を受けるなんて、こういうのが人種差別なんだ」などのコメントを寄せている。

 白川の先発登板をめぐる議論は、複数のネット・コミュニティー・サイトでも話題になっている。これに関するスレッドは数十件あり、一部のスレッドは閲覧回数10万回以上を記録している。

 寄せられた意見を見ると、「白川は野球選手に過ぎない。スポーツはスポーツとして見よう」「白川に何か罪があるんだ? いくら光復節でも、そんなことを言ってはいけない」「最近、白川の成績は良くないから、先発登板させて、失点することになればもっといいじゃないか」などと書かれていた。

 日本の独立リーグ出身の白川は、韓国プロ野球(KBO)リーグでの経験を足掛かりに日本プロ野球(NPB)に進出するのが目標だという。SSGランダース時代を含め、KBOリーグ10試合で3勝4敗を記録している。

キム・ミョンイル記者

ホーム TOP