【TV朝鮮】(アンカー)

 最近の子どもや若者は生まれた時からスマートフォンを使っていて、デジタル機器に慣れている世代なので「デジタルネイティブ」とも言われています。ところが逆に、デジタルに押されて衰退しかけていたそろばんを、この世代が手にするようになりました。

 人工知能(AI)時代にアナログに回帰する理由についてシン・ユマン記者がお伝えします。

 (リポート)

 小学生たちがそろばんで問題を解いています。足し算と引き算から、掛け算に割り算まで、難易度の高い問題もすらすらと解いています。

 (キム・ドユン /シンギ小学校6年)

 「算数が楽になった気がします。早くて正確にできると思います」

 暗記力はもちろん、注意力の向上にも役立つことが知られ、アナログ方式の珠算塾が人気を集めているのです。

 (カン・ソンヒ /珠算塾の塾長)

 「うちの教室もすでに定員いっぱいで、キャンセル待ち名簿を作っている状態なんです」

 そろばんは右から一、十、百の位に玉を並べて計算する伝統的な計算道具です。

 2000年代初めにはコンピューターの普及によってほとんど見掛けなくなった珠算塾ですが、再びそのブームが戻ってきました。

 専門家らは、情報を受動的に受け取るスマート機器と異なり、珠算は能動的な思考活動に役立つと説明します。

 (キム・スンジプ /韓国珠算暗算数学研究会理事長)

 「手をよく使うため、基本的に頭脳が発達しますし、頭の中にそろばんを描くことで連想の作用もあります」 

 (チョン・ヘリ /保護者)

 「(問題を解く時に)秒単位で時間を計ってやるので互いにちょっと楽しい気分になると思います。スリルもありますしね」

 急変するAI時代に、アナログの珠算教育があらためて注目されています。TV朝鮮、シン・ユマンがお伝えしました。

(2024年8月11日放送 TV朝鮮『ニュース7』より)

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