▲イラスト=パク・サンフン

 韓国人の5人に3人は「政治的立場が異なる人と恋愛・結婚はできない」と考えているという調査結果が出た。

 4日に発表された韓国保健社会研究院の「社会統合実態診断および対応方案-公正性と対立認識」という報告書によると、調査回答者の58.2%が「政治的立場が異なる人と恋愛・結婚はできない」と答えたとのことだ。これは同研究院が昨年6-8月に19-75歳の韓国人3950人に面接調査した結果だ。「政治的立場が異なる人とは恋愛・結婚はできない」と答えた割合は男性(53.9%)より女性(60.9%)の方が高かった。

 また、全回答者の3人に1人(33%)は「政治的立場が違う友人・知人とは酒の席を一緒にできない」と答えた。さらに、71.4%は「政治的立場が違えば市民・社会団体活動を共にしない」と答えたという。

 同研究院によると、昨年の社会対立度(4点満点)は2.93点と測定されたとのことだ。これは5年前の調査(2018年・2.88点)に比べ0.05点上がった。つまり、社会構成員は「社会の対立はさらに深刻になった」と感じているということだ。

 回答者らは特に進歩(革新)系と保守系の対立が最も深刻だと見ている。「進歩系と保守系の対立は深刻だ」と答えた割合は92.3%で、2018年(87%)より5.3ポイント上がった。次いで「正社員と非正社員(契約社員・派遣社員・パートなど)の対立」(82.2%)、「労使の対立」(79.1%)、「貧富の対立」(78%)、「大企業と中小企業の対立」(71.8%)、「地域の対立」(71.5%)の順だった。また、「住宅所有を巡る対立」は2018年49.6%から今回は60.9%に上がった。同研究院の研究者らは「社会対立の相当数は『不公正に対する認識』に起因している」と語った。

 今回の調査で回答者の3人に2人(65.1%)は「韓国社会は公正な方だ」という意見に「そう思わない」と答えた。特に、社会を不公正だと認識する回答は、若年層(62.1%)や高齢者層(59.4%)より中高年層(67.9%)の方が高かった。不公正な分野については「企業の成果評価と昇進審査」(57.4%)や「司法・行政システム」(56.7%)などが挙げられた。不公正の原因としては「既得権の不正・腐敗」(37.8%)、「行き過ぎた競争システム」(26.6%)、「公正な評価システムの不備」(15%)、「公正さに対する認識の低さ」(13%)、「階層移動制限と不平等の増加」(7.6%)などが挙がった。

オ・ユジン記者

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