【ソウル聯合ニュース】韓国政府は30日、北朝鮮の核・ミサイルに対応する「戦略司令部」の創設に向けた制定案を閣議決定した。軍当局は10月ごろ、同司令部を創設する計画だ。

 戦略司令部は合同参謀本部の下部組織となり、「玄武」系列の弾道ミサイルやステルス戦闘機、3000トン級潜水艦など軍の戦略資産を指揮する。敵の核や大量破壊兵器(WMD)攻撃を抑止する任務にあたる。

 部隊は指揮・管理環境や核・電磁パルス(EMP)防護力などを考慮し、ソウル市内にある首都防衛司令部に置かれる。

 戦略司令部は北朝鮮のミサイル発射の兆候を探知して先制攻撃するキルチェーン、発射されたミサイルを迎撃する韓国型ミサイル防衛体系(KAMD)、北朝鮮から攻撃された場合に指導部などに報復攻撃を行う大量反撃報復(KMPR)からなる「韓国型3軸体系」を統括する。傘下にはミサイルやサイバー、無人機(ドローン)、特殊任務分野の部隊などを持つ。朝鮮半島の安全保障危機が高まる際には海・空軍の戦略資産の作戦統制権も与えられる。

 米戦略軍のカウンターパートとして米軍の主な部隊と連携し、核戦力と通常戦力の統合などを議論するとともに、関連する訓練を主導する。

 国防部は「戦略司令部は軍の戦略的能力を活用し、高度化する北の核・WMDの脅威を抑止し対応する戦略部隊」として、「一体型拡大抑止を実現し、将来の戦略環境の変化に備えて軍の戦略的能力を強化する」と明らかにした。

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