【ソウル聯合ニュース】韓国情報機関、国家情報院(国情院)は29日、国会情報委員会で北朝鮮が今年14回にわたり計48発のミサイルを発射し、韓国に向けてごみなどをぶら下げた風船を3600個飛ばしたと報告した。

 大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験はせず、短距離弾道ミサイル、戦略巡航ミサイル、極超音速ミサイルなどの短距離・中距離戦力の強化に力を入れていると分析した。

 極超音速ミサイルの発射は3回で、迅速に発射できる固体燃料を使い「危険度を高めている」と指摘。戦略巡航ミサイルの実験は5回で、「地上・水中プラットフォームを交互に使い、戦術運用性を高める目的」があるとの判断を示した。北朝鮮が「超大型放射砲」と呼ぶ短距離弾道ミサイルの発射は3回で、18発を同時発射したこともあったことから「対南(韓国)核打撃能力が現存する脅威であることを強調する意図」と分析した。

 5月の打ち上げで空中爆発した軍事偵察衛星「万里鏡1-1号」に関しては「液体酸素とケロシンを初めて使ったことなどからロシアの支援を受けたエンジンである可能性が高い」とした。

 ごみなどをぶら下げた風船は計10回にわたり韓国に向けて飛ばしており、中身が堆肥、ビニール、紙などに変化しているのは「韓国の対応を混乱させる目的」と指摘。今後は黄海の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)付近の緊張醸成や韓国が軍事境界線付近で北朝鮮に向けて宣伝放送を行う拡声器への攻撃など別の挑発手段も並行する可能性を指摘した。

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