▲イラスト=UTOIMAGE

 米海軍の歴史上初めて、女性戦闘機パイロットがイエメンの親イラン反政府組織フーシ派の操縦する自爆無人機(ドローン)を撃墜するなど空中戦で勝利を挙げた。

 CNNテレビなどが22日(現地時間)に報じたところによると、この女性パイロットは米海軍第32戦闘攻撃飛行隊(VFA32)所属でボーイングFA18E/Fスーパーホーネット戦闘機に搭乗し、紅海や周辺海域で民間商船を標的とするフーシ派のドローンを撃墜した。米海軍は「VFA32は空対空で接触した相手と交戦を繰り広げ、撃墜した初の米国人女性パイロットの所属部隊となった」と発表した。

 ただし米海軍は、この女性パイロットの名前を特に明かすことはせず、目標を撃墜するのに使用した武器についての情報も公開しなかった。FA18E/Fスーパーホーネット戦闘機はM61A1/A2バルカン20ミリ機関砲を搭載し、AIM9サイドワインダー、AI7スパロー、AIM120AMRAAMなどさまざまなミサイルを積むことができるという。

 女性パイロットの初の空中戦勝利は、カラ・ハルトグリーン中尉が米海軍初の空母艦載女性戦闘機パイロットになってから30年を経て実現した。ハルトグリーン中尉は1994年、USS(米軍艦)「エイブラハム・リンカーン」でF14トムキャット戦闘機を操縦した。米海軍は昨年、パイロットの7%から12%および軍総員のおよそ20%が女性で構成されていると明かした。米国の軍事専門メディア「ザ・ウォーゾーン」は「海軍をはじめ米国の各軍に所属する女性パイロットは、既に数十年にわたり空対地爆撃を含む戦闘出撃任務を遂行してきたが、VFA32の歴史的な空中戦勝利は大きな里程標となった」と評価した。

 VFA32はUSS「ドワイト・D・アイゼンハワー」の空母打撃群(CSG)に配備され、イスラエル・ハマス戦争開始後、中東地域における戦争拡大を防ぐため昨年10月に中東へ派遣された。米海軍によると、VFA32はフーシ派がコントロールするイエメンの目標に対する7回の空襲のうち2回を主導し、民間商船を標的とするフーシ派のドローンに空対空ミサイルおよそ20発を発射した。ドワイト・D・アイゼンハワーCSGは9カ月間の作戦を終えて最近、米国の基地に復帰した。国防総省は人員を入れ替え、USS「セオドア・ルーズベルト」のCSGで代替した。

イ・ヘジン記者

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