ヨットで大西洋横断に挑戦したユーチューバー夫婦が遺体で発見された。

　BBC放送など複数の外信が22日（現地時間）に報じた。それによるとカナダ人の夫ブレット・クリベリーさん（70）と英国人の妻サラ・パックウッドさん（60）は太陽光パネルの電力駆動システムが搭載されたヨットで大西洋横断に挑戦した。計画では21日かけてポルトガル領アゾレス諸島に向かうことになっていたが、18日から連絡が取れなくなった。出発から1週間後のことだ。

　BBCは「夫婦の遺体は12日、ヨットではなくカナダのノバスコシア州セーブル島に流れ着いた救難艇の中で見つかった」と伝えた。ただし死亡の経緯については明らかになっていない。カナダ王立警察は「夫婦の悲劇がいかに終わったかは不明だ。今も調査を続けている」と説明した。

　カナダのあるメディアは「二人が乗ったヨットは衝突を予測できず、通行中の貨物船に衝突したとみられる」「海岸警備隊はヨットの残骸や難破の痕跡をまだ見つけられていない」と報じた。二人が乗ったヨットは全長13メートルで、太陽光パネルや電気自動車からリサイクルした電気エンジンなどが設置されていたという。

　二人はユーチューブチャンネル「テロス・アドベンチャー（Theros Adventures）」を運営し、旅行中の動画を公開してきた。今年4月には今回の旅行について「私たちは化石燃料を使わず旅行できることを証明するため、可能なことは全てやっている。おそらくこれまでの人生で最も大きな冒険になるだろう」と予告していた。

　両親の死亡を確認した息子のジェームズさんはフェイスブックを通じ「ここ数日はとてもつらかった。二人がいなくなった空白は何をもってしても埋められない」「両親の笑顔と声が懐かしい。永遠に会いたいと思い続けるだろう」とコメントした。

ムン・ジヨン記者