【ソウル聯合ニュース】韓国国防部は9日、上半期の全軍主要指揮官会議を開き、北朝鮮に対する抑止力強化などについて話し合った。

 申源湜(シン・ウォンシク)長官の主宰で開かれた会議では、▼対北朝鮮抑制力強化▼先端技術導入による国防力強化▼同盟国や価値共有国とのグローバル安全保障ネットワーク構築▼防衛産業輸出·協力拡大による戦略的防衛力の拡充――などを議論した。

 国防部は今年後半に軍偵察衛星3号機を打ち上げるほか、有事の際に北朝鮮の長距離砲陣地や指揮部の施設などを精密打撃できる戦術地対地誘導兵器(KTSSM)を戦力化し、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応した韓国型3軸体系を強化する計画だ。

 また、北朝鮮の脅威に対応する戦略資産を統合指揮する戦略司令部を年内に創設し、8月に開催予定の韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(自由の盾)」では戦略司令部の指揮統制本部を編成し、任務遂行能力の最終評価を実施する。

 同日の会議では、韓米の核協議グループ(NCG)と韓米日の安保協力を持続的に発展させ、北朝鮮への抑止力を強化する案も話し合われた。

 軍は韓米日3カ国が発展させてきた安保協力の制度化のため年内に「韓米日安保協力フレームワーク」を設ける予定だ。

 また国防部が主催する多国間安全保障会議「ソウル安保対話(SDD)」や、国連加盟国の国防相会議、人工知能(AI)の責任ある軍事利用をテーマにした高官級会議など多国間安保会議を開き、国際安保連帯も強化する。

 申氏は会議で、北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化や「ごみ風船」の散布、全地球測位システム(GPS)の妨害電波発信、ロシアとの新条約締結などに言及し、「北は、韓国はもちろん国際社会の自由と平和を脅かしている」と指摘。「北の脅威から韓国の平和を守る方法はただ強力な力だけ」とし「強い力を土台にした報復が抑止であり、抑止がすなわち平和という歴史的教訓を心に刻まなければならない」と強調した。

ホーム TOP