▲イラスト=UTOIMAGE

【NEWSIS】例年よりも雨が多い中国で5日午後、淡水湖としては中国で2番目に大きい洞庭湖の堤防が決壊した。中国国営の新華社通信などが6日に報じた。それによると5日午後5時48分ごろ、中国湖南省岳陽市華容県の洞庭湖で水漏れが発生していた堤防の一部が決壊した。

 当初崩壊した堤防の長さは約10メートルほどだったが、6日朝の時点で220メートルにまで拡大した。

 SNS(交流サイト)に掲載された動画を見ると、堤防が決壊した場所から大量の水が流れ出し、農地や住宅で浸水被害が発生する様子が映っている。

 中国の習近平・国家主席は事故について「一部地域で降水量が多く、雨の期間も長かったため深刻な状況」「堤防が決壊する時間が長くなれば氾濫など危険な事態が発生しやすい」として一層の警戒を指示した。

 中国中央テレビ(CCTV)によると、現地当局は周辺に住む5755人の住民を無事に避難させたため、犠牲者などは出ていないという。

 2100人の救助隊や160隻以上の船舶による緊急の復旧作業が今も進められており、すでに5万トン以上の砂や石が投入され、また1320トンの米なども現地に運ばれた。また氾濫を防ぐため堤防の決壊場所では車も沈められているという。

 中国政府は湖南省や別の災害発生地域への援助金として5億4000万人民元(約119億円)を追加で投入した。

 中国では今年の夏も猛暑や豪雨が相次いでいる。北部では酷暑が続く一方で、中部や南部では洪水で多くの住民が苦しんでいる。このように中国では各地で極端な天候が続いている。

ファン・ジンヒョン記者

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