▲サンが3日、白いスーツを着て「アルタ サルトリア」(メンズ向けのオートクチュール)のショーに出席した時の様子。この時はきちんと用意されたクッションの上に座っている。写真=インターネット・コミュニティー・サイトより

 男性アイドルグループATEEZ(エイティーズ)のメンバー、サン(24)=本名チェ・サン=がイタリアのラグジュアリー・ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」のショーに出席した際、人種差別されたという声がインターネット上で取りざたされている。

 サンは2日(現地時間)、イタリア・サルデーニャのノーラで行われたドルチェ&ガッバーナの「アルタ モーダ」(レディース向けのオートクチュール)のショーに出席した。サンはこの日、バロック様式の彫刻をモチーフにしたトップスとワイドパンツ、そしてパテントレザーのダービーシューズを着用していた。翌3日も優雅な白いスーツを着て、「アルタ サルトリア」(メンズ向けのオートクチュール)のショーを訪れた。

 複数のネット・コミュニティー・サイトや交流サイト(SNS)に、サンが各国のセレブたちと並んで座り、ショーを観覧する姿が一部公開されたが、今回の人種差別論争はサンの後ろ姿を撮影した1枚の写真から始まった。他の出席者たちがクッションに座って楽な姿勢で観覧しているのとは対照的に、サンは1人だけクッションがなく、左右の2人の狭いすき間に座っていて窮屈そうに見えたためだ。

 しかも、ドルチェ&ガッバーナは以前、アジア人を人種差別した疑惑を複数回起こしたことがあるため、ネット上では非難の声が寄せられている。ドルチェ&ガッバーナでは2018年、「つり目」のアジア系モデルがイタリア料理のピザを箸で引き裂いて食べるこっけいなありさまを広告として制作し、物議を醸した。この時、上海でファッションショーが予定されていたが、これに反発した中国の芸能人らがボイコットを宣言し、当日中止になった。

 その他にも2013年には黒人奴隷の女性を連想させるイヤリングを作って非難されたことがある。2016年にはさまざまな人種のモデルたちが料理を食べているグラビアで、東洋人モデルだけが手でパスタを食べる様子を描写した。また、2017年には万里の長城など中国の名所でモデルたちが明るく笑っているのに対し、中国の通行人たちがあ然とした表情をしている写真を公開し、物議を醸した。

 だが、今回の人種差別疑惑に限っては、行き過ぎた見方や拡大解釈だという反論もある。ファンの間でも普段から有名なほど、サンとドルチェ&ガッバーナは特別な関係を保っていると言われているためだ。サンは国内外を問わずさまざまな仕事でドルチェ&ガッバーナのアイテムを愛用してきた。同ブランドを立ち上げた首席デザイナーのドメニコ・ドルチェは3日、ショーでサンとハグを交わし、他の出席者たちに紹介するなど、親しさをアピールしていた。

 それでも一部のネットユーザーはサンが初日に着たアイテムを問題視し、「東洋人にだけ変な服を着せた」と主張している。しかし、これもやはりドルチェ&ガッバーナの高級ラインのアイテムで、昨年のアルタ モーダのショーで西洋人モデルが着ていたことを挙げ、「行き過ぎた非難だ」と指摘されている。また、サンが2日目のショーではきちんと用意された席に座っている写真が公開されているため、「初日のクッション問題は現場の運営ミスだった」という声もある。

ムン・ジヨン記者

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