【ソウル聯合ニュース】今年3月に死去した韓国の中堅財閥、暁星グループの趙錫来(チョ・ソクレ)名誉会長の次男で、暁星の元副社長の趙顕文(チョ・ヒョンムン)氏が5日、相続する遺産を全額寄付すると表明した。

 公益財団法人を設立し、この財団に全額寄付するという。

 趙顕文氏は「相続する財産に欲を見せず、社会に還元する先例を作りたい」とし、「この公益財団設立に他の共同相続人も協力してくれると信じる」と述べた。

 趙錫来名誉会長には3人の息子がおり、長男の顕俊(ヒョンジュン)氏が暁星の代表取締役会長を、三男の顕相(ヒョンサン)氏が副会長を務めている。

 次男の顕文氏は2013年にグループを離れ、14年に兄である顕俊氏と暁星の主な役員を横領や背任で告発。顕俊氏は顕文氏に脅迫されたとして17年に告訴するなど、兄弟で対立していた。

 これに関連し、父の錫来氏が残した遺言状には、兄弟間の友愛を守るよう示されており、絶縁状態だった顕文氏にも法定相続分よりも多い財産を渡すよう指示があったという。

 顕文氏はこの日、「父の遺志を受け兄弟間の対立を終わらせ和解しようと思う」とし、「今まで私に起きた様々な不当なことについては問題視せず許そうと思う」と話した。そのうえで、自身の最大の希望は暁星から完全に自由になることであるとし、グループと無関係になるために保有する株式の整理に協力してほしいと要請した。

ホーム TOP