中国eコマース企業の通販サイト「SHEIN(シーイン)」で売られている子ども用長靴から基準値の682倍を超える有害物質が検出された。

 ソウル市が中国のインターネット・ショッピングモール「AliExpress(アリエクスプレス)」「Temu(テムまたはティームー)」、そして「SHEIN」で販売中の子ども用長靴、帽子、カバンなど12製品の安全性を検査した結果、半数の6製品から韓国の基準値を上回る有害物質が検出されたと4日に発表した。

 このうち、「SHEIN」で販売されていた子ども用長靴からは基準値の682倍を超える「フタル酸エステル(フタレート)系可塑剤」が検出された。

 フタル酸エステル系可塑剤はプラスチックを加工する時、硬いプラスチックを柔らかくする化学薬品だ。いわゆる「環境ホルモン」の一種で、子どもの成長に有害な影響を引き起こす。

 ソウル市の関係者は「長靴は梅雨の時期にはだしで履く場合が多いが、長く接触していると肌などに刺激となる可能性がある」と語った。

 「AliExpress」で販売されている子ども用カバンの裏地からは基準値の1.7倍を超えるホルムアルデヒドが検出された。ホルムアルデヒドは「シックハウス症候群」を引き起こす物質だ。

 「AliExpress」で販売されている別のカバンは表地の酸性度が9.4で、基準値(4.0-7.5)を上回った。ソウル市の関係者は「酸性度の基準を超えると皮膚炎を誘発する恐れがある」と話す。

 子ども用ジャンパーのファスナーからは基準値の3倍を超える鉛が検出された。また、ジャンパーの表面からはカドミウムが基準値の11倍、フタル酸エステル系可塑剤が基準値の537倍検出された。

 ソウル市は今年4月から毎週、「AliExpress」「Temu」「SHEIN」など中国のインターネット・ショッピングモールで販売されている海外製品の安全性を検査した結果を発表している。 7月にはゴーグル、チューブ、水着など夏休みシーズンの子ども製品を検査した結果を発表する予定だ。

パク・ジンソン記者

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