【ソウル聯合ニュース】大学医学部の定員を大幅に増やすとした韓国政府の方針に反発し、4日から1週間の全面休診を予告していた大型病院、ソウル峨山病院の教授らが患者の被害などを考慮して一部休診へと方向転換した。政府と医療界によると、診療規模を縮小して重症・救急患者の診療に集中する方針だという。

 同病院の関係者は「重症患者の診療に大きな支障はない」として、年次有給休暇を取る教授の割合も普段と変わらず、診療の減少幅は微々たるものだと説明した。

 主要病院の中ではソウル・延世大付属のセブランス病院が無期限の一斉休診を続けており、ソウル峨山病院に続いて高麗大病院(12日から)、忠北大病院(26日から)も診療の縮小や休診に入る予定だ。

 病院の相次ぐ休診を受け、韓国乳がん患者総連合会、韓国患者団体連合会など102の患者団体は4日午前、ソウル市内で医師団体の一斉休診撤回と再発防止法の制定を求める大規模集会を開く。

 主催側は警察に約1000人が参加すると届け出た。患者団体による集会としては過去最大規模だ。

 これらの団体は事前に公開したポスターで「医師の集団行動に怒る国民は誰でも歓迎する」として、一般市民も集会に参加するよう呼び掛けた。

 また、「医療の空白の正常化に対する期待と失望が交互に訪れるなか、事態解決のための協議はおろか、患者の不安と被害を道具に互いに非難してばかりいる(医療界と政府の)対立をこれ以上辛抱しない」として、救急救命室や集中治療室などの必須医療を正常に作動させる法律をつくるよう国会に強く求める計画だと強調した。

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