▲イラスト=UTOIMAGE

 スペインから南米ウルグアイに向かっていた旅客機が、飛行中に激しい乱気流に巻き込まれ、乗客30人がけがをした。ロイター通信などが1日(現地時間)、報じた。

 報道によると、同日未明にスペインのマドリードからウルグアイのモンテビデオに向かっていた航空会社「エア・ヨーロッパ」のUX045便が、乱気流に巻き込まれ、ブラジルのナタル国際空港に緊急着陸した。「エア・ヨーロッパ」はスペインの航空会社で、機体は米ボーイング社製の787-9ドリームライナーだという。

 旅客機には325人の乗客が搭乗しており、30人が擦り傷などのけがを負った。けが人はブラジルの病院で治療を受けている。

 乗客らは乱気流に巻き込まれた瞬間の機内の混乱を振り返った。乗客のマクシミリアノラさんは「突然飛行機が揺れ、急降下を始めた」「シートベルトをしていない乗客は宙に舞い上がり、天井にぶつかっていた」と話した。また、乗客のスティーブンさんは「腕、顔、脚を骨折した人たちがいる。本当に恐ろしかった。みんな死ぬのかと思ったが、そうならなくて幸いだ」と話した。

 SNS(交流サイト)には、激しい乱気流で機内の天井が壊れ、内部の部品が露出している写真や、頭上から降りてきた酸素マスクの写真などが投稿されている。座席も壊れていた。男性の乗客が頭上の荷物棚にすっぽりと入って足だけ出ている様子も写っている。この男性は他の乗客に助けられて無事に棚から出られたという。

 エア・ヨーロッパ側は、同日午後にマドリードを出発した別の旅客機がナタル空港に向かっており、乗客たちを乗せてウルグアイに向かう予定だと明らかにした。

 気候変動の影響で大気が不安定になり、乱気流による航空事故が増加しているという専門家の分析もある。5月26日には、カタール航空の同型機がドーハからアイルランドのダブリンに向かう途中で乱気流に巻き込まれ、12人が負傷する事故があった。5月21日にはシンガポール航空の旅客機(ボーイング777-300ER)が、ロンドンからシンガポールに向かう途中にミャンマー上空で乱気流に巻き込まれて急降下し、乗客1人が死亡、85人が負傷した。

チェ・ヘスン記者

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