▲イラスト=UTOIMAGE

 台湾の「最も美しい自治体首長」として知られる何芝寧(ハー・ジーニン)里長が旅行で東京都内を訪れていた際に痴漢行為に遭うという事件が発生したが、加害者を撃退して警察に通報した。「里」は最も小さな自治体の単位だ。この事件は何芝寧里長が写真交流サイト(SNS)「インスタグラム」の自身のアカウントに掲載した動画を通じて明らかになったが、加害者は日本国籍ではない人物で、動画の中で顔がそのまま公開された。

 日本のメディアなどによると、台湾・新竹市東区埔頂里の何芝寧里長は15日、インスタグラムの「ストーリー」に痴漢被害に遭った時の様子が写っている動画を4本掲載したという。この事件は東京都豊島区のJR山手線大塚駅前で発生した。何芝寧里長によると、駅近くの通りで酒を飲んでいたある男が近づいてきたという。その男は日本語と英語を話していて、日本人ではなかったが、国籍は明かされていない。

 1本目の動画は、酒に酔ったような男がアルコール飲料のロング缶を手に何芝寧里長に近づくところから始まる。何芝寧里長は近づいてくる男を拒むように手で追い払うような動きをした。何芝寧里長は泊まっているホテルを男に知られてしまうのではないかと思い、慌てて書店に入った。しかし、男が書店の中までしつこく何芝寧里長を追いかけてくる様子が2本目の動画にそのまま写っている。この時、書店の店員は黙って見ていたとのことだ。

 何芝寧里長は男に何度も警告したが、男に2回、お尻を触られたため自分の身を守るため男の股間を足で蹴り上げて反撃し、すぐに警察に通報した。この緊迫した様子は動画には写っていないが、3本目の動画を見ると、男がかがんで苦しむ様子が写っており、最後の動画には、慌てて逃げる男を警察官が追いかける様子まで写っていた。フジテレビによると、男は現行犯で逮捕されたとのことだ。

 二日後の17日、何芝寧里長はインスタグラムに中国語と日本語で文を載せ「今回、日本で経験したトラブルが日本のニュースで取り上げられ、さらに一部で日台関係を巡る政治的な議論まで引き起こしていることを、友人が教えてくれました」「私を嫌がらせしたのは日本人ではなく、外国人(国籍は不明)でした。日本で一度の嫌がらせを受けたからと言って、日本を憎むつもりはありません」「今回の事件で、日本の警察が犯人を捕まえるために最善を尽くしてくれたことに感謝しています。通訳さんを手配し、事情聴取にも手伝ってくれました。日本の警察は本当に大変な努力をしてくれました。その努力に心から感謝します」と感謝の気持ちをつづった。

 その上で、「今回の件で、海外では夜遅く一人で外出するのを避けるようになりました。何かあった場合はまず自己防衛を大切にしてほしいと思います。助けを差し伸べてくれる人に出会えるかどうかはわかりませんが、自分で対応することが何よりも大切です」とも書いた。

イ・ヘジン記者

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