▲21日の国会法制司法委員会で行われた「海兵隊員特別検事法」立法聴聞会に出席した李鐘燮(イ・ジョンソプ)元国防部(省に相当)長官=写真後列左=ら証人たち。約12時間にわたり行われた同日の聴聞会は、真相究明ではなく野党議員らの暴言・パワハラ・嘲弄(ちょうろう)ばかりだったと批判されている。写真=李徳熏(イ・ドクフン)記者

 韓国最大野党・共に民主党が21日に強行した「海兵隊員殉職事件特別検事法」立法聴聞会を巡り、批判が高まっている。李鐘燮(イ・ジョンソプ)元国防部(省に相当)長官をはじめ、同事件の証人が11人出席し、12時間近く聴聞会が行われたが、争点となっている疑惑に対する真相は明らかにならず、野党議員のパワハラ的な暴言や嘲弄(ちょうろう)ばかりだったとの指摘だ。

 与党・国民の力の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)院内代表は23日に発表した見解文で、「先週の金曜日、国会法制司法委員会の会議場は暴力とパワハラで汚された『狂乱の無法地帯』だった」として、禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長に遺憾の意の表明と再発防止の約束を要求した。秋慶鎬院内代表は「既に高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が捜査中の事件の参考人を呼び出し、ありとあらゆる侮辱・脅迫・嘲弄を浴びせ、法制司法委員長は『会議場からの退場命令』を繰り返した。『李在明(イ・ジェミョン=共に民主党代表)の弾よけ』の護衛武士たちによる忠誠心争いだった」と述べた。

 これは、共に民主党所属の鄭清来(チョン・チョンレ)法制司法委員長が証人の答弁拒否や態度を問題視し、「10分間の退場」命令を繰り返した点などを指摘したものだ。これに対して鄭清来委員長は交流サイト(SNS)「フェイスブック」に「国民の力側がぶつぶつ言っていたが、議事進行を妨害する国会議員にも秩序維持権を発動する」と投稿した。今後は法制司法委員会で与党議員にも「10分間の退場」命令を下すということだ。

 しかし、共に民主党内でも「低レベルのコメディーのような聴聞会」という批判が出ている。法制司法委員会の関係者は「議員たちはショート動画の切り取りに熱中したようだ」と言った。真相究明よりも、強硬的な支持者たちの関心を引くための「ショー」をすることに重点を置いたという意味だ。金容民(キム・ヨンミン)は聴聞会の会場で見せた資料画面に、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が下着姿で愛犬を抱いている写真を掲載した。金勝源(キム・スンウォン)議員は昨年7月、キム・ゲファン海兵隊司令官にかかってきた韓国大統領室の内線電話番号の下4けたが「7070」だったとした上で、「番号も7070(韓国語でチルゴンチルゴン)とは何ごとか。『チョンゴン、チョンゴン』ですか?」と言った。「チョンゴン」とは、尹政権が発足する前に大統領公邸を決める際、関与した疑惑があると野党が主張している占い師の名前だ。

 ただし、「李鐘燮元国防部長官、申範澈(シン・ボムチョル)元国防部次官、イム・ソングン元海兵隊第1師団長ら核心的な証人たちが『公捜処が捜査している』という理由で証人宣誓を拒否し、野党議員の質問のほとんどに『答弁できない』と言ったため、明確な事実関係が明らかにならなかった」という批判もある。与党関係者は「聴聞会で証人宣誓まで拒否する姿勢は、かえって国民の反感を呼ぶ恐れがある」と語った。

チュ・ヒヨン記者

ホーム TOP