▲慶尚北道北部に配備された韓国空軍の中距離地対空誘導兵器「天弓Ⅱ」。写真は発射手順を確認する訓練で発射台に走る兵士。/韓国空軍

 北朝鮮とロシアが軍事同盟に近い条約を締結したことを受け、韓国大統領室はウクライナに殺傷兵器を支援する方向で検討中であることを20日に明らかにした。ウクライナに武器を支援する手続きの法的検討もすでに終えたという。韓国大統領室のある幹部は「武器の提供には様々なオプションがある」とした上で「今後ロシアがどう動くかにかかっている」と述べた。

 専門家はまず155ミリ砲弾の直接支援の可能性を上げる。韓国はこれまで155ミリ砲弾を米国に貸与・販売してきた。またロシアによるミサイル攻撃を迎撃する「天弓Ⅱ」を含む防空システムが支援対象となる可能性もある。天弓Ⅱは「韓国型パトリオット」とも呼ばれる中距離地対空迎撃ミサイルだ。

 地雷除去用工兵車のK600「コップルソ(サイ)」の支援拡大も専門家は予想している。K600は韓国がウクライナに支援した軍事装備の中で最も強力と評されている。非殺傷用に分類されるが、有事に敵の防衛ラインを突破する際にも使用される。上記の韓国大統領室関係者は「殺傷兵器ではなくとも精密兵器の中にはロシアが嫌うものがある」と述べた。

 ある専門家は「ロシアの動きにより韓ロ関係が最悪となった場合、ウクライナへの支援範囲は殺傷兵器に拡大する可能性も考えられる」と予想した。支援可能な殺傷兵器としては東欧に輸出される韓国製のK9自走砲、K239放射砲(多連装ロケット砲)「天舞」、K2戦車などの名前が上がっている。

キム・ドンハ記者

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