北朝鮮総合
6歳児が語る北朝鮮の惨状…「お母さんはトウモロコシを買ったら帰ってくるって」【独自】
【TV朝鮮】(アンカー)
プーチン露大統領の訪朝で、世界は平壌の整然とした街並みや歓迎行事に動員された子どもたちを目にしました。しかし、きれいに装われた見た目とは違い、北朝鮮住民の暮らしは悲惨です。TV朝鮮では昨年脱北し、国連で北朝鮮の実態を暴露した脱北者に会い、北朝鮮の様子を撮影した映像を独自に入手しました。昨年、黄海道で撮影された映像では、近所の大人が飢えている子どもに餅をやり、親の行方を聞いていますが、子どもの答えに胸が痛みます。シン・ウンソ記者がお伝えします。
(記者リポート)
餅をギュッと握りしめる小さな手。6歳の子どもです。
小さな手は食べることも風呂に入ることもできずに変わってしまいました。
(北朝鮮の子ども〈6歳〉)
(お父さんはどこに行ったの?)「稼ぎに」
(何をして稼いでくるの?)「ピーナッツ…」
(お母さんはどこに行ったの?)「『トウモロコシを1キロ買ってきてやる』と言って出かけました」
お金を稼いでくると言っていた父親と、トウモロコシを買ってくると言った母親を待っていますが、1カ月が過ぎても便りがありません。
7歳の姉がよその家の手伝いをして面倒を見ています。
大人たちはこの子どもたちが捨てられたことを知っていますが、子どもたちは知りません。
(北朝鮮の子ども〈6歳〉)
(お父さんはいつ帰ってくるって?)「お金ができたら」
(お母さんは?)「来ない」
(お母さんは来ないの?)「…」
一緒に待っていた4歳の末弟は餓死したそうです。
その後、農村作業班がトウモロコシの粉を送ってきましたが、数日に一度、400グラムだけです。
(北朝鮮の子ども〈6歳〉)
「粉に(水を)入れて食べます」
(どれくらいもらえるの? 粉は)「一食(400グラム)」
(おなかすいた?)「はい」
(おなかすいた?)「はい」
(粉をもらったらご飯は誰が作ってくれるの?)「下のお姉ちゃんが…」
10代の兄もいますが、ずいぶん前に塩田に行ったというだけです。
(北朝鮮の子ども〈6歳〉)
(お兄さんはどこに行ったの?)「お兄ちゃんは塩田に…」
新型コロナウイルス感染症の大流行以降、北朝鮮で食べる物が手に入らないという光景はありふれたものになりました。
国連は北朝鮮の人口の70%が食糧不足に苦しんでいると推定しています。TV朝鮮のシン・ウンソがお伝えしました。
(2024年6月20日 TV朝鮮「ニュース9」より)