▲韓国野党・共に民主党のキム・ジュンヒョク議員/ニュース1

 韓国野党・共に民主党のキム・ジュンヒョク議員と梨花女子大学の間で「梨花大生米軍性上納」発言を巡る法廷闘争が始まった。「梨花を愛する同窓モイム(集まり)」は20日、キム・ジュンヒョク議員を名誉毀損(きそん)の容疑で警察に告発した。同窓モイムには金淑喜(キム・スクヒ)元韓国教育部(省に相当)長官、金恵淑(キム・ヘスク)元梨花女子大学総長を含む梨花女子大学卒業生1600人以上が名を連ねている。同窓モイムは告発の理由について「キム・ジュンヒョク議員は故・金活蘭(キム・ファルラン)初代総長や梨花大生の名誉を深く傷つけた」と主張した。今月18日には学校法人梨花学堂と金活蘭元総長の遺族もキム・ジュンヒョク議員を名誉毀損で告訴している。

 キム・ジュンヒョク議員は歴史学者だった2022年8月にあるユーチューブ番組に出演し「戦争中、国のためとして従軍慰安婦派遣に大きな役割を果たした人物が金活蘭だ」「米軍政当時、梨花女子大学の学生たちを米軍将校に性上納した」と発言した。キム・ジュンヒョク議員は4月10日の総選挙直前、「この問題で共に民主党の支持率に悪影響が及ぶ」との指摘を受け、4月2日に「ずさんな表現で梨花女子大学の在学生や教職員、同窓生の誇りを傷つけたことを深く謝罪する」「過去の発言は軽率だったと心から反省している。過去に使ったさまざまな表現が社会の通念と期待に反していたことを認める。恥ずかしく、また申し訳ない」として謝罪していた。

 しかしキム・ジュンヒョク議員は当選後、梨花女子大学が自らを告訴・告発したため考えを変えた。キム・ジュンヒョク議員は20日、梨花女子大学を名誉毀損容疑で反訴した。キム・ジュンヒョク議員の事務所はメディアに配布した文書で「両者(梨花女子大学と同窓モイム)による金活蘭元総長擁護、そして告訴・告発は政治的な意図を秘めており、政治活動を妨害する行為だ」と主張した。その上でキム・ジュンヒョク議員事務所は「米軍政当時、金活蘭元総長は自ら運営していた『楽浪クラブ』に梨花女子大学の卒業生などを動員し、一部は正式に売春婦として活動したとの記録が米軍防諜(ぼうちょう)隊機密文書に残っている」「事実ではない発言でキム・ジュンヒョク議員が故・金活蘭元総長と梨花女子大学同窓生の名誉を傷つけたと主張する梨花女子大学と同窓モイムの主張は間違っている」とも指摘した。

 これに対して同窓モイムは「告発状を提出した当日に告発人代表を反訴したキム・ジュンヒョク議員に対して深い遺憾と失望を表明する」としてキム・ジュンヒョク議員を虚偽告訴容疑で告訴することも明らかにした。

コ・ユチャン記者

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