▲イラスト=UTOIMAGE

 中国の有名フランチャイズブランドが運営する飲食店で、火鍋を食べた後に舌が真っ黒になったという動画が拡散され、注目を集めている。 サンユ新聞、新浪財経など中国メディアが19日(現地時間)、報じた。

 報道によると、杭州に住む女性は今月13日、母親と共に有名な火鍋専門店「楠火鍋」で火鍋を食べたところ、食後に舌が真っ黒になったという。女性が公開した動画を見ると、女性は母親と一緒に笑いながら黒く変色した舌を出している。

 すると、ネットでは同じ経験をしたという人からの報告が相次いだ。共通点は「楠火鍋」で食べた後に舌が黒くなったり腹痛になったりした点だった。特に「食事後に舌が黒く変色するのは亜硝酸塩中毒のせいだ」というコメントが書き込まれると、波紋が急速に拡大した。亜硝酸塩とはハムやソーセージなどの加工肉を製造する際に発色をよくするために使われる食品添加物だ。しかし、過剰に摂取すると亜硝酸塩中毒を発症する恐れがある。症状は頭痛、めまい、嘔吐、下痢、腹痛、低血圧、チアノーゼ、けいれん、昏睡、呼吸困難などだ。

 騒動が拡大すると、「楠火鍋」側は運営店に対する自主調査に乗り出した。飲食店側は「塩を含め、火鍋に使われる材料は全て国の基準を満たしており、インターネットで報道された『亜硝酸塩』などの食品安全問題は全くない」と説明した。「スープの使い回し」などネットで出回るうわさについては「そのようなことはない」として「全ての店舗のスープは1回限りの使用だ」と説明した。ただし「火鍋を調理する鉄釜の管理が不十分だったため今回のようなことが発生した」として謝罪した。問題が起きた店舗は現在、閉鎖中だ。

 中国ではこれより前、火鍋の材料を供給する工場の非衛生的な環境が公開され、話題になっていた。今年4月に山東省浜州市と河南省の河南省清豊県にある肉類食品加工工場を抜き打ちで訪れたところ、作業者たちがガチョウやカモの内臓を足で踏んだり、放尿した排水口に内臓が落ちても再び拾って使ったりするなど、衛生面に全く気を使っていないことが発覚した。この様子を映した動画がネットで波紋を呼ぶと、中国の衛生当局は工場に対し、生産停止を命じた。

チョン・アイム記者

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