▲今年4月の総選挙に当選後、感想を述べる韓国最大野党・共に民主党の金俊ヒョク(キム・ジュンヒョク)議員。写真=News 1

 「梨花女子大生米軍性上納」発言をした韓国最大野党・共に民主党の金俊ヒョク(キム・ジュンヒョク)議員が18日、梨花女子大学と金活蘭(キム・ファルラン)初代総長の遺族に告訴された。

 学校法人「梨花学堂」は同日、京畿南部警察庁に金俊ヒョク議員に対する告訴状(虚偽事実摘示・名誉毀損〈きそん〉)を提出したことを明らかにした。梨花学堂は「金俊ヒョク議員は事実ではない発言により、金活蘭初代総長と梨花女子大学の構成員のイメージを大きく失墜させた。国会議員として抱いてはならない女性差別的でゆがんだ見解を基に、梨花学堂だけでなく全女性を侮辱した」としている。金活蘭初代総長の遺族も「女性教育に献身してきた故人と梨花女子大学に対する社会的・歴史的評価を傷つけた」として、死者名誉毀損で金俊ヒョク議員を告訴した。

 金俊ヒョク議員は歴史学者だった2022年8月、動画共有サイト「ユーチューブ」のあるチャンネルに出演し、「戦争に臨んで国に報いるとして従軍慰安婦を送るのに非常に大きな役割をしたのが金活蘭だ。米軍政期に梨花女子大学の学生たちを米将校に性上納させた」と言った。梨花女子大学の関係者は「一連の発言を綿密に検討し、各種文献を分析した上で、金俊ヒョク議員の発言が虚偽事実による名誉毀損であることを告訴状で明らかにした」と語った。梨花女子大学総同窓会も近く金俊ヒョク議員を刑事告発する方針だ。

 金俊ヒョク議員は同日出した見解文で、「金活蘭の過去の行動は米軍の情報報告書に記録されているものだ。梨花学堂は、歴史学者が根拠のある発言をした内容を口実に、善良な同門を利用して議政活動を妨害している」と述べた。また、「梨花女子大生全体に屈辱感を与えたり傷つけたりするためではなく、『金活蘭』という人物の親日反民族行為に関する内容を取り上げたものだ」とも言った。

 金俊ヒョク議員はこの見解文と共に1953年に作成された米軍防諜(ぼうちょう)部隊(CIC)情報報告書の原文と翻訳本を添付した。この報告書は、当時活動していた社交クラブ「ナクラン・クラブ」について、「団体の目的は、外国の貴賓、韓国政府高官および軍の将校・外交官をエンターテイン(entertain)するためのもの」「会員は…女性で、教養のあるパーティー主催者たち(hostesses)」と書いている。しかし、学界では「金俊ヒョク議員がこの史料を根拠に『梨花女子大学生の性接待』を主張するには無理がある」という意見が少なくない。

ク・アモ記者

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