▲SBSテレビの大河ドラマ『野人時代』に出演中した親子俳優、チョン・イルモさんとソイさん。

 2002年に放送されたSBSテレビのドラマ『野人時代』に出演していた俳優チョン・イルモさん(75)が、かつて実際に暴力団のボスだったことを認めた。チョン・イルモさんは『野人時代』で主人公・金斗漢(キム・ドゥハン)の部下ホン・マンギル役を演じていた。

 5日、動画共有サイト「ユーチューブ」の「近況オリンピック」というチャンネルに出演したチョン・イルモさんは「実際に拳の世界(暴力の世界)のボスだったが、更生して俳優に転向したというウワサがある」という問いに、「事実だ。私は10代の時はボクシング選手だったが、20代初めから半ばにかけて拳の世界からスカウトされた」と答えた。

 だが、「盧泰愚(ノ・テウ)政権時に『犯罪との戦争』宣言があった。その時は(罪の)大きさを問わず刑務所に入れられる時期だった。だから『変わらなければならない。このままではいけない』と思って俳優に転身することになった」と語った。

 チョン・イルモさんは暴力団にいたものの、罪を犯すことはなかったと言った上で、「弱者の味方として生きていた。他人を恐喝したり脅迫したりする生活はしなかった」と主張した。

 また、「私と一緒にいた弟分たちも一度も刑務所に行ったことがない。罪があれば刑務所に当然行かなければならないが、きれいに生きようと努力した」と話した。

 チョン・イルモさんは、暴力団の世界を描いた『野人時代』の撮影時、自身のかつての経験が大いに役立ったとして、「ほとんど私がプロデューサーや脚本家たちに助言をしていた。部下にあいさつする方法などを教えた」と言った。

 『野人時代』は日本による植民地支配時代から光復(独立)後までの混乱期を生きた実在の人物、金斗漢の一代記を描いたドラマだ。

 チョン・イルモさんはこれまで『野人時代』をはじめ、『龍の涙』(1996年)、『馬医』(2012年)、『3 daysスリーデイズ~愛と正義~』(2014年)などに出演した。最近は歌手としても活動している。

キム・ミョンイル記者

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