▲旭日旗を掲げたタワマン入居者の部屋の前に貼られた掲示物/マンション住民提供

 顕忠日の6日、釜山市内のタワーマンションに入居者が旭日旗を設置し問題となっている。同じマンションの入居者らは「別の建物のオーナーが敷地の境界などの問題で区庁と対立し、それを理由に行った」と説明した。マンション入居者らは部屋を訪問して抗議し、また対策会議を開くなど対応に乗り出した。

 釜山市水営区のあるマンションに大型の旭日旗が掲げられた複数の写真が6日からネットを通じて拡散している。写真を詳しく見ると、2枚の旭日旗が窓のほとんどをふさいだ状態で設置されている。

 この旭日旗は二つの建物からなる住商複合タワーマンションの37階に設置されていた。マンション管理事務所によると、旭日旗を掲げた人物は今年5月にも同じように日章旗の設置と取り外しを繰り返したという。旭日旗が掛けられたのは今回が初めてのようだ。

 マンション管理事務所によると、前回日章旗が掛けられた当時、向かいのマンションの住民らが「なぜ日章旗があるのか」と管理事務所に問い合わせと抗議を行ったという。その後管理事務所が問題の部屋を訪問しベルを鳴らしてドアをたたいたが、入居者は出てこなかったようだ。

 管理事務所は「インターホンで呼び出したが、電源が切られていた」「人がいないのか、あるいはいてもドアを開けないのか分からない」と説明した。現在問題の部屋のドアには「旅行に行って誰もいません」と書かれたA4サイズの紙が貼られていた。

 殉国先烈や護国英雄をたたえる顕忠日当日に旭日旗が掲げられ、その写真が広がったことにネットでは怒りの声が相次いでおり、「本当に一線を超えたな」「まともな精神状態なのか」などのコメントが掲載されている。また多くのメディアが現地を取材し、電話で取材を試みているためマンション管理事務所も当惑しているようだ。

 上記の管理事務所関係者は「今朝から住民はもちろん外部からの通報も相次いでいる」「市庁、区庁の関係者や警察なども介入しているが、入居者本人がいないので何もできない」とコメントした。

 マンション入居者の代表者会議は同日、本紙の電話取材に応じた。取材の結果はこうだ。このマンション近くの建物のオーナーがマンションとの敷地の境界を巡って水営区を訴えるなど対立を続けているが、このオーナーは数カ月前にマンションに入居し、自分の主張を広めようと今回の騒ぎを起こしたという。代表者会議の関係者は「日章旗騒ぎ後に本人に会おうとしたが接触はできなかった。結局顕忠日の当日に旭日旗がかけられた」と説明した。

 別のある入居者は「おかしな入居者の非常識な行動のせいでマンションがテロなどの被害に遭わないか心配だ」と語る。マンション入居者らは6日午後にも緊急の会議を開いて対策を話し合った。

 旭日旗を設置した人物はこのマンション近くの建物のオーナーで医師だという。この人物はあるメディアの電話取材に「必ず伝えたいことがあるので、全国的に関心を引くため顕忠日に合わせて今回の行動を準備していた」「制憲節や光復節にも旭日旗の設置を考えている」と述べた。

朴柱栄(パク・チュヨン)記者、パク・ソンミン記者

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