▲イラスト=UTOIMAGE

 日本がユネスコ(国連教育科学文化機関)世界文化遺産への登録を目指している新潟県の「佐渡島の金山」がユネスコの諮問機関で「保留」との勧告を受け、追加の情報照会が求められた。新潟県佐渡市の佐渡金山は17世紀まで世界で最も多くの金を産出していた。しかし日帝強占期には1000人以上の朝鮮人が銅や鉄、亜鉛など戦争物資確保のため強制労働に従事させられたため、韓国政府は佐渡金山の世界遺産登録に対して何度も反対を表明してきた。日本はこの問題をかわすため、強制労働が行われた20世紀を登録対象から外し、「16-19世紀中盤」に制限して申請を行った。

 日本の文化庁は6日、佐渡金山について、ユネスコの諮問機関である「国際記念物遺跡会議(ICOMOS)」が追加の情報提供を求める「情報照会(保留)」を勧告したと発表した。ICOMOSはさまざまな分野の専門家で構成されており、世界文化遺産登録審査の対象について書類面での検討と現場での調査などを行った上で、勧告(inscription)、保留(referral)、差し戻し(deferral)、不登録(non-inscription)の四つの勧告案の一つを決定する。今回の決定について新潟県の現地メディアBSN放送によると、ICOMOSは「採掘が行われた全ての時期の資産について、全体の歴史を包括的に扱う説明と展示戦略樹立の検討」などを勧告したという。韓国政府は「日帝強占期の佐渡金山における強制労働の歴史が抜けている」と主張してきたが、今回この問題の改善が勧告されたと解釈できそうだ。

 日本は今年7月の佐渡金山世界文化遺産登録を目指してきたが、今回の決定で登録が難しくなる可能性が高まった。来月インドのニューデリーで世界遺産委員会の会議が開催され、日本政府は当初この会議で佐渡金山の世界文化遺産登録を正式決定させようと努力を重ねてきた。ただし通常「保留」の評価を受けた場合でも、追加の資料を提出すれば翌年以降の委員会で登録されるケースが多い。日本経済新聞は「保留勧告が出た場合でも、当該会議で登録された前例はある」と伝えた。

キム・ジウォン記者

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