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韓国国防部「制約あった軍事境界線などでの軍活動再開」
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部は4日、北朝鮮と緊張緩和のため2018年に結んだ南北軍事合意により制約のあった軍事境界線付近と西北島しょ一帯で韓国軍のあらゆる軍事活動を再開すると発表した。
政府はこの日、閣議決定と大統領の承認を経て南北間の相互信頼が回復するまで、軍事合意の効力を全面停止することを決めた。
国防部は「(南北軍事合意は)当初南北間の軍事的な緊張を緩和するとともに、信頼を構築するために締結した」と説明。北朝鮮が合意以降、海岸砲射撃や黄海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)の韓国側へのミサイル発射など、意図的に違反行為と挑発を繰り返してきたと指摘した。
韓国軍はこうした状況でも我慢しながら軍事合意を守ってきたが、北朝鮮は先月27日の軍事偵察衛星打ち上げの失敗後、「汚物風船」やミサイル発射などさまざまな挑発を続け、韓国国民の安全を著しく脅かし、財産上の被害まで発生させたと批判した。
国防部は今回の事態を招いた責任はすべて北朝鮮政権にあるとし、「わが軍は北の挑発に対し、国民の命と安全を守るために必要なすべての措置を講じていく」と強調した。
南北軍事合意は韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が18年9月の会談で締結したもので、南北の敵対行為を禁じている。だが、北朝鮮は昨年11月、合意の破棄を宣言し、韓国も同月に合意の一部の効力を停止した。