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少数与党の第22代国会任期開始 野党は強硬姿勢=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国で今後4年間の立法を担う第22代国会の任期が30日、始まった。
今国会では4月の総選挙で大勝した最大野党「共に民主党」が171議席を占めるなど、過半数を大きく上回る192議席を握る巨大野党勢力と改憲を阻止できる100議席をかろうじて守った与党「国民の力」(108議席)による少数与党の構図が続く。
共に民主党はこの日、議員総会を開き、昨年の水害で行方不明者を捜索中だった海兵隊員が殉職した事故に絡んで捜査に圧力がかけられた疑惑を政府から独立した特別検察官に捜査させる法案と国民1人当たり25万ウォン(約2万8000円)の「民生回復支援金」を支給するための法案の提出を決める方針だ。特別検察官法案は第21代国会で尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が拒否権を行使し、再採決が行われたが否決された。
共に民主党は尹大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏が輸入車ディーラー「ドイツ・モーターズ」の株価操作事件に関与した疑惑を特別検察官に捜査させる法案など、尹大統領が拒否権を発動した別の法案も再び提出する方針だ。同党の朴贊大(パク・チャンデ)院内代表は尹大統領が拒否権を行使した法案について「必ず貫徹させる」と強調した。
一方、国民の力は野党が推し進める法案には大統領の拒否権を通じて積極的に対応する構えだ。同党の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)院内代表は「与野党の十分な協議なしに一方的に強行処理される法案は大統領の再議(審議やり直し)要求を強く要請するしかない」と述べた。
18の国会常任委員会の委員長を決める交渉も難航している。共に民主党は法制司法委員会や大統領室を担当する運営委員会など11の常任委員会の委員長を同党が受け持つとの立場だが、国民の力は法制司法委員会と運営委員会の委員長は与党議員が務めるべきだと反発している。