▲イラスト=UTOIMAGE

 ソウル市内の昨年の交通事故死亡者数が180人と過去最低のレベルだったことが分かった。人口10万人当たりだと1.9人で、初めて1人台となった。これは経済協力開発機構(OECD)加盟国で交通事故死亡者数が最も少ないスウェーデン(2.0人)やスイス(2.3人)と同じ水準だ。

 ソウル市は29日「2023年交通事故統計」を公表した。それによると昨年の交通事故死亡者数は1年前に比べて41人少ない180人で、1日平均だと0.49人となる。交通事故件数と負傷者数は前年と比べて大きな差はなかった。交通事故件数は2022年の3万3698件から昨年は3万3811人と113件(0.3%)増加した。負傷者数は2022年の4万5329人から昨年は4万5414人と85人(0.2%)増えた。

 交通事故死亡者数はここ10年で半分になるなど減少傾向が続いている。2014年の交通事故死亡者数は400人で、人口10万人当たり4.0人だった。

 昨年は歩行中の死亡者数が90人で前年(113人)に比べて20%ほど減少した。満65歳以上の死亡者数も71人で前年(87人)に比べて20%ほど減った。

 交通事故死亡者数が減少した理由について漢陽大学交通物流学科のカン・ギョンウ教授は「地下鉄やバスなど公共交通機関の拡充による利用者の増加や、また車の安全機能の発展もプラスになっている」と説明した。大林大学自動車学科のキム・ピルス教授は「飲酒運転の厳罰化など罰則が強化され、市民の安全に対する意識も向上しているからでは」との見方を示した。

崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者

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