▲慶尚北道亀尾市の東レ先端素材亀尾3工場。写真=東レ先端素材

 炭素繊維分野で世界1位の東レグループが慶尚北道亀尾市の亀尾国家産業団地に2025年までに計5000億ウォン(約573億円)を投入し、生産施設を拡張すると22日に発表した。 東レは韓日国交正常化前の1963年に韓国に進出し、この60年間で繊維分野において計5兆ウォンを投資してきた代表的な外国人投資企業だ。

 東レ先端素材は今回の投資で亀尾第1工場に年産3000トン規模のアラミド繊維生産設備2号機を増設する。昨年は亀尾第4工場で年産3300トン規模の炭素繊維3号機の増設に着手した。2025年下半期の稼動を目標に工事を進めている。完工すれば年産8000トン規模の炭素繊維生産能力を確保することになる。昨年は全北特別自治道セマングム産業団地にある群山工場に2024年稼動を目標とする年産5000トン規模のPPS樹脂生産設備を追加増設することを決めた。

 このように最近、東レが韓国に対して大規模な投資を行っているのは、60年以上にわたり韓国で事業を展開し、安定した販売ネットワークを構築してきたためだ。韓国の先端産業が発展し、炭素繊維など東レ生産製品の韓国国内における需要も増えている。また、「スーパー繊維」と呼ばれるアラミド繊維を最近、東レグループ内で韓国支社に当たる東レ先端素材が主に生産していることも、韓国で投資を増やしている理由の一つだ。アラミド繊維は鋼鉄よりも5倍強く、500℃の高温にも耐えることから「スーパー繊維」と呼ばれ、電気自動車駆動モーター・耐熱服・超高圧変圧器素材として使われるなど、さまざまな産業で需要が拡大している。同社の関係者は「韓国を世界の主な販売先・輸出拠点として構想している」と語った。

ソ・ユグン記者

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