北朝鮮総合
金正恩総書記の肖像画、金日成主席・金正日総書記と並べて設置
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の肖像画が故・金日成(キム・イルソン)主席、故・金正日(キム・ジョンイル)総書記ら先代指導者の肖像画と並べて設置された写真を北朝鮮が初めて公開した。「金正恩偶像化」がさらに本格化しているとみられる。
北朝鮮の朝鮮中央通信は22日、金正恩総書記が前日に平壌錦寿山地区の朝鮮労働党中央幹部学校完成式に出席したことを多くの写真と共に報じたが、敷地内の革命史跡館外壁に金正恩総書記の肖像画が金日成主席、金正日総書記の肖像画と並べて設置されていた。教室では黒板の上にも金氏一家3人の肖像画が並べて配置されていた。
これらの写真は対外向けメディアの朝鮮中央通信、北朝鮮の全ての住民が目にする朝鮮労働党機関誌の労働新聞にも同時に掲載された。金正恩総書記は16日に中央幹部学校が完成した際にも訪問しているが、その時に金日成、金正日の肖像画は確認されたが、金正恩総書記の肖像画はなかった。
専門家は「金正恩総書記体制は発足から10年が過ぎ、先代の最高指導者らと同じレベルに上がったことを知らせるため、『肖像画政治』を通じて偶像化に力を入れている」と指摘する。党中央幹部学校には金正恩総書記が演説する姿を形作ったモザイク壁画も設置されている。このモザイク壁画も北朝鮮が偶像化を進める際に使用されている。
韓国統一部(省に相当)の当局者は「金氏3代の写真が並んで掲載されるのは異例」とした上で「最近は『金正恩革命思想』など思想指導者であることも誇示しているが、これもその一環のように見える」と指摘した。
ヤン・ジホ記者