▲写真=UTOIMAGE

 ウクライナ国旗の色に髪の毛を染めたあるロシア人男性が、軍の名誉を失墜させたという理由で罰金刑を言い渡された。オンライン紙「ザ・モスクワ・タイムズ」が20日(現地時間)に報道した。

 報道によると、ロシア・モスクワ在住のスタニスラフ・ネテソフさんはこのほど、「軍隊に対する不名誉罪」で有罪判決を受け、5万ルーブル(約8万6000円)の罰金を科せられた。

 裁判所はネテソフさんのヘアスタイルを見て、「ロシア軍に対する否定的な態度を表現したものだ」と指摘した。写真を見ると、ネテソフさんは頭の上の方は青に、下の方は黄色に染めている。裁判所は、ウクライナ国旗の色である青と黄色に髪を染めたことがロシア軍に対する反感をあらわにした行為だと判断したのだ。

 ネテソフさんは「2017年から髪を明るい色に染めてきた。私の髪の色はウクライナと何の関係もない」と主張し、現地の人権団体「OVD-Info」にも「髪の色は偶然だった」と話した。また、警察にも「私はロシア政権もウクライナ政権も支持していない」と言ったという。

 だが、ネテソフさんの「無関係だ」という主張に対し、裁判所は「ロシア軍隊に対する信用をおとしめるための公の行動だ」として有罪を言い渡した。

 ネテソフさんは先月、髪を染めた後にバス停留所で暴行を受け、被害届を出すため警察署を訪れた。ところが、ネテソフさんの髪の色を見た警察官は彼を起訴することを決めた。

 ロシアは2022年2月にウクライナを侵攻して以降、反戦行為を強く弾圧している。昨年11月には、ある男性がモスクワのゴーリキー公園スケート場前に積もった雪に「戦争反対」という文字を書き、10日間拘禁されたケースがあった。

チョン・アイム記者

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