社会総合
韓国 けさのニュース(5月22日)
◇医療界と政府に歩み寄りの気配なし 研修医復帰のめど立たず
医師不足などの対策として政府が打ち出した大学医学部の定員増員の確定が目前に迫る中、これに反発する医療界と政府の間に歩み寄りの気配はない。双方とも対話の必要性については異論はないが、前提条件が食い違っており、直ちに対話のテーブルにつく可能性は薄い。職場を離れた研修医らは来年度の専門医試験を受ける資格を失う危機にあるが、復帰した研修医はごく少数にとどまっており、「このまま辞職させてほしい」という声も上がっている。
◇年金改革なければ30年には基金取り崩しの危機
国民年金の制度改善に向けた公聴会の資料集によると、国民年金基金は2023年の950兆ウォン(約109兆円)から増加を続け、40年には1755兆ウォンまで増えるが、41年に収支が赤字に転じた後急速に減少し、55年には底をつくと予想される。少子高齢化の進行に伴う出生率の低下で加入者が減少して保険料収入が縮小し、平均寿命の上昇により年金受給期間が長期化することで支出が増加し、財政を圧迫するためだ。国民年金改革を行わなければ、6年後の30年には年金支給額が保険料を上回り、基金の取り崩しを迫られることが懸念されている。
◇企業経営評価で現代自動車が初の1位 サムスン電子2位
韓国の大企業に対する経営評価で、現代自動車がサムスン電子を退け、最も高い評価を受けた。企業情報サイトのCEOスコアが、売上高上位500社のうち事業報告書を提出済みの273社(金融業除く)を対象に実施した経営評価の結果を発表した。現代自動車が総合評価点800点満点中662.2点で、初めて1位を獲得した。昨年、創業以来最高の業績を記録した同社は成長度、投資、国際競争力の3部門で高評価を受けた。昨年まで4年連続1位を守っていたサムスン電子は、今年638.1点で2位に後退した。部門別には投資、雇用創出、ジェンダー平等で評価が高かった。
◇LINEヤフー LINE海外事業の分離に否定的立場示す
日本の総務省がLINEを運営するLINEヤフーに対し大株主の韓国インターネットサービス大手・NAVER(ネイバー)との資本関係の見直しなどを求める行政指導をした問題で、LINEヤフー側は聯合ニュースの取材に対し、台湾やタイなどでのLINE事業を担当する韓国の「LINEプラス」とネイバーの間に直接的な資本関係はないとして、LINEプラスは今後もLINEヤフーの傘下企業として海外事業を総括するとの方針を示した。韓国証券市場の一部では、ネイバーがLINEの日本事業を放棄しても、東南アジアなどで運営するLINE事業はこれと切り離して海外事業を継続できると推測しているが、LINEヤフーはこれに対し否定的な立場を示したものと受け止められる。