日帝強占期に国外に流出し、米ボストン美術館が保管していた高麗時代の僧侶らの舎利(遺骨)が19日、本来の所蔵先と推定される京畿道楊州市の檜巌寺址に還至本処(本来の場所に戻すこと)された。

 檜巌寺舎利移運奉行委員会は同日、檜巌寺址で「檜巌寺舎利移運記念文化祝祭および三大和尚茶礼斎」を執り行った。

 ボストン美術館が寄贈の形で韓国の大韓仏教曹渓宗に返還し、仁川空港に先月到着した3如来(仏)・2祖師の舎利が、曹渓宗総務院長のチヌ師をはじめ約4000人が見守る中、檜巌寺址特設舞台で移運(仏様などを移す儀式を行うこと)された。

 出席者らは般若心経などを唱え、日本による植民地支配時代に流出したと推定される舎利が約100年ぶりに本来のあるべき場所に戻ったことを祝った。

 舎利は迦葉仏・釈迦牟尼・錠光仏(燃灯仏)の3仏と、高麗時代の僧侶である懶翁禅師(1320-1376年)・指空禅師(?-1363年)に関するものだ。

 今回返還された舎利は、楊州市立檜巌寺址博物館の特別室で今月21日から3週間にわたり公開される。

 曹渓宗では、舎利は本来、檜巌寺の指空禅師舎利塔に祀られていたが、高麗時代の工芸品「銀製鍍金ラマ塔形舎利具」に入れられ、植民地支配時代に日本に流出したものと推定している。

 ボストン美術館は舎利具を1939年にボストンの山中商会(Yamanaka and Company)というディーラーから購入して保管してきた。

 曹渓宗、韓国国家遺産庁(当時:文化財庁)、ボストン美術館などが参加した協議で、舎利を曹渓宗に寄贈し、高麗時代の工芸品「銀製鍍金ラマ塔形舎利具」を一定期間韓国に貸与する案を推進することで今年2月に合意し、まず舎利が先月返還された。

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