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文化財の総称が「国家遺産」に 国家遺産庁も発足=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国で60年以上にわたり使われてきた文化財という用語が「国家遺産」に変わり、文化財庁が「国家遺産庁」に再編された。
国家遺産庁(旧文化財庁)は17日、国家遺産基本法を施行すると発表した。同法施行により今後は「国家遺産」を中心とした法体系と行政システムが新たに適用される。
国家遺産は「人為的または自然に形成された国家的・民族的または世界的遺産で、歴史的・芸術的・学術的または景観的価値が大きい韓国の貴重な遺産」を意味する。
国家遺産は大きく文化遺産、自然遺産、無形遺産に分類される。
文化遺産は国宝、宝物のような有形文化遺産や、民俗文化遺産、史跡など。自然遺産には天然記念物と名勝が、無形遺産には伝統芸術・技術、衣食住の風習、民間信仰儀式などが含まれる。
これまで使われてきた国家無形文化財、国家民俗文化財、登録文化財はそれぞれ国家無形遺産、国家民俗文化遺産、登録文化遺産に変更される。
政策の方向性も大きく変わる。これまでは保存・規制中心の政策が進められてきたが、今後は商品開発・製作など国家遺産産業を奨励する計画だ。
国家遺産庁の組織は文化遺産局、自然遺産局、無形遺産局と国家遺産政策を総括する遺産政策局で構成された。また、国家遺産に関連する雇用創出業務などを担当する国家遺産産業育成チーム、宗教と関連がある遺産に関する業務を担当する宗教遺産協力官も新設した。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は同日開かれた国家遺産庁発足式で「国家遺産を世界に広め、世界の80億人の人々との文化的共感を拡大し、大韓民国を名実共にグローバル文化中枢国にする」と述べた。