▲壁面と床の水平が合っていない箇所。/「ボベドリーム」より

 今月末から入居が始まる予定の全羅南道務安郡の新築マンションで、建物の外壁がゆがみ、壁面にずれが生じるなどの欠陥が多数見つかったことが分かった。これに関連し、マンションを施工した現代エンジニアリングは「入居が始まる前までに補修を終える予定」と明らかにした。

 インターネットのコミュニティーサイト「ボベドリーム」には6日「過去最大級の欠陥が見つかった新築マンション」とのタイトルで、入居予定者らが撮影した複数の写真が投稿された。写真には、マンションの外壁や階段、エレベーター、共用部分の壁面などが写っている。問題が見つかったマンションは、全羅南道務安郡の「ヒルステート五竜」だ。

 写真には、マンションの外壁がゆがんでいるような様子も写っていた。投稿者のAさんは「一目見ただけで外壁がゆがんでいるのが分かった。地震が起きたら全員死ぬんじゃないだろうか」とつづった。

 また、別の写真では、タイルと壁の水平ラインが合っておらず、ずれが生じているようだった。Aさんは「タイルと壁のラインを見ると、垂直、水平が合っておらず、ひどい状態だ。これが1級ブランドのヒルステートの仕上がり」と皮肉った。

 エレベーターの表示板も、ずれて落ちそうになっていたり、数字の電光表示が逆になっていたりしていた。他にも、階段のタイルが崩れて落下していたり、窓枠と外壁の間に隙間があったり、トイレのタイル壁が割れて内部が露出したりしていた。

 Aさんはさらに「各世帯で欠陥が平均150カ所、多いところでは200カ所以上見つかったが、共用部の欠陥が最もひどい」「こんな状態で内覧会を実施し、入居予定者に忘れられないサプライズパーティーをしてくれた」と皮肉った。

 ネット上では「高級ブランドでも一般のでも、大手建設会社でも中規模でも、最近のマンションはとにかくしっかり吟味しないと」「もはやマンションの欠陥なんて驚きもしない」「こんなの氷山の一角だと思う」などの反応が見られた。

 問題のマンションを施工した現代エンジニアリングの関係者は7日、チョソン・ドットコムの電話取材に対し「入居が始まる前までには十分に欠陥部分の補修が可能な状況」だとして「問題は認識している。全て補修する」と述べた。さらに「コミュニティーサイトの写真を見ただけでは、マンションの敷地内の建物全てに問題があるように思えるが、実際は一部だけだ」と説明した。

 一方、最近5年間で、韓国の建設会社上位20社に対する共同住宅(マンション)の瑕疵(かし)判定の審査件数が1万件を超えたことが分かった。韓国国土交通部(省に相当)によると、2019年1月から今年2月までの5年間で国土交通部の瑕疵審査紛争調停委員会は、年平均で約4300件の瑕疵紛争事件を処理した。

 このうち実際に瑕疵と判定された割合は全体の55%(6483件)だった。内訳は主に、機能不良(10%)、亀裂(9.1%)、隙間や脱落(9.1%)、結露(7.5%)、漏水(6.1%)などだった。

チョン・アイム記者

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