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金正恩氏 体制宣伝担った故金己男元書記の国葬で哀悼=埋葬まで見守る
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は10日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が前日に故金己男(キム・ギナム)元党宣伝扇動担当書記の国葬に参列し、埋葬にも立ち会ったと伝えた。金己男氏は約60年にわたり党の思想建設と指導強化に尽くし、「北朝鮮のゲッベルス(ナチス・ドイツの宣伝相)」とも呼ばれた。
金正恩氏は「国家葬儀委員会委員長」を担い、国葬を取り仕切った。朝鮮中央通信によると、出棺式で金正恩氏は金己男氏の死を悼み、「わが党の真の忠臣、堅実な革命家、著名な政治活動家を失う、あまりにも大きな喪失の痛みを禁じ得なかった」という。
平壌の新美里愛国烈士陵で執り行われた告別式でも「金己男同志のような革命の元老たちがいたことで、歴史の風波の中でも主体革命の偉業をたゆみなく前進させることができた」とたたえた。自ら棺の上に土をかけた。
告別式では朝鮮人民軍の名誉儀仗(ぎじょう)隊が弔砲を発射し、党中央委員会書記が追悼の言葉を読み上げた。
金己男氏は今月7日、老衰と多臓器不全で死去した。1956年に党中央委員会入りし、金日成総合大学部長、党機関紙の労働新聞責任主筆などを経て、党の宣伝扇動部長、宣伝担当書記を歴任。故金日成(キム・イルソン)主席、故金正日(キム・ジョンイル)総書記、金正恩氏と続く3代世襲の正当性の確保と一族の偶像化に貢献した。
韓国の金大中(キム・テジュン)元大統領が死去した2009年8月には北朝鮮弔問団の団長として訪韓した。