裁判
「李在明の最側近」金湧被告を保釈…鄭鎮相被告に続き不拘束状態で出廷へ
韓国の進歩(革新)系最大野党「共に民主党」を率いる李在明(イ・ジェミョン)代表の側近、金湧(キム・ヨン)被告=元民主研究院副院長=が8日に保釈された。昨年11月に一審で、ユ・ドンギュ氏(元城南都市開発公社本部長)を通して違法な政治資金6億ウォン(現在のレートで約6800万円。以下同じ)、裏金7000万ウォン(約800万円)を受け取った罪で懲役5年を言い渡され、法廷拘束を受けてからおよそ160日ぶりだ。金被告の拘束期間は来月2日までのため、25日早く出てきたことになる。
裁判所は通常、証拠隠滅の恐れがない場合に保釈を許可する。だが金湧被告は昨年5月、一審裁判中に保釈された際に事件関係者らと接触し、自分の裁判で証人に偽証をさせることに関与した疑いで検察の捜査を受けている。このため、韓国法曹界の一部からは「裁判所が金被告の保釈を決定したのは不適切」という指摘が出た。
ソウル高裁刑事13部は8日、金被告の保釈を許可し、「裁判所が指定する日時・場所に出席し、証拠をなくさない」という誓約書を提出させた。保釈保証金は5000万ウォン(約570万円)だ。また金被告に、リアルタイムで位置追跡が可能な電子装置の取り付けを命令した。金被告が裁判を受けている事件、偽証教唆事件の関係者と電話やメールで連絡を取ってはならないという条件も付した。第三者を介した接触も禁止した。
先に一審は、「(証人の)偽証および虚偽資料提出に関与した」と判示して金被告を法廷拘束していた。部長検事出身の弁護士は「被告の側近らが偽証教唆の容疑で拘束起訴された」と指摘しつつ「一審は証拠隠滅の恐れがあるとしたのに、控訴審が保釈を受け入れた背景に疑問がある」と述べた。
鄭鎮相(チョン・ジンサン)被告=元民主党代表室政務調整室長=に続き金湧被告まで保釈されたことで、李代表の側近はいずれも不拘束状態で裁判を受けることになった。李代表はかつて「側近となると鄭鎮相、金湧ぐらいでなきゃならない」と発言したことがある。
イ・ミンジュン記者