▲韓国政府と医療界の対立が続いている。写真は7日午前、ソウル市内のある大学病院で、検査を待つ患者たち。写真=聯合ニュース

 研修医の集団退職に続き、医大・大学医学部の教授たちも辞職するなど、韓国における「医療の空白」問題が深刻化している。韓国政府は、保健医療危機警報が「深刻」段階に入った場合は外国の医師免許を所持する者にも国内で医療行為ができるよう、規制緩和を推進することにした。

 韓国保健福祉部(省に相当)は8日、こうした内容を盛り込んだ医療法施行規則の一部改正案を20日までに立法予告すると発表した。政府がこのように医療法を改正するのは、医療の空白の長期化に対応するためとみられている。

 同部は「医師免許を持つ者が当部長官の承認を受けて医療サービスを提供できるようにし、国民の健康と生命を保護する。保健医療の危機的状況において、医療従事者不足による医療の空白に対応するためのものだ」と説明した。

 現行の医療法では、外国で免許を取った医師が韓国国内で医療行為をするには、保健医療従事者国家試験院の認定を受けた外国の医大・医学部を卒業した上で、国内で医師試験に合格する必要がある。だが、今後は医療の空白が深刻な状況になった場合、外国の医師免許さえあれば韓国で試験を受けなくても医療行為ができるようにするということだ。

 同部では、できるだけ早く手続きを踏み、早ければ今月末か来月初めにも法が施行されるようにする方針だ。政府は研修医が今年2月19日に集団退職したのを受け、四日後の同月23日午前8時、保健医療災難警報段階をこれまでの「警戒」から最上位の「深刻」に引き上げた。

キム・ミョンジ記者

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