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韓国の美容関連学術大会、退職した研修医たちが大勢詰め掛ける【独自】 医学部定員増問題
4月28日午後2時ごろ、ソウル市江南区のコンベンションセンター「COEX」で開かれた韓国皮膚肥満整形学会の春季学術大会。講演会場では、ある医師が「フィラー施術法」の講義をし、各ブースに皮膚レーザー機器や施術用の薬品などが展示されていた。大会会場入口に設けられた「研修医イベント商品券受取所」前には、研修医約50人が並んでいた。同学会側は同日、会場に来た研修医らにデパート商品券3万ウォン(約3500円)分を渡すイベントを行っていたが、この商品券を受け取るために行列していたのだ。研修医らが首にかけていたネームプレートには研修先の病院名も書かれていた。
同学会によると、毎年開催されるこの学術大会には通常、約1000人が参加するという。主に美容施術関連の講演などを聞く一般開業医が多いが、今年は研修医の割合が大幅に増えた。同学会関係者は「例年は研修医が10%前後だったが、今年は参加登録者約1400人のうち、約500人が研修医だ。韓国政府と医療界の対立以降、大幅に増えているようだ」と語った。研修医が今年2月19日から診療現場を去って70日が過ぎた中、皮膚・美容の一般医として働こうと考えている研修医らが学術大会の会場を訪れたものとみられている。
首都圏のある病院を退職した研修医は「今回の事態以降、研修先病院での採用をあきらめ、アルバイトをしていた美容クリニックで働き続けることにした。会場のあちこちに研修医が大勢いて驚いた。今後は美容分野に転向する研修医がさらに増えそうだ」と言った。また別の研修医も「(研修先の病院を)退職した後、美容分野に関心があったため、同僚と一緒に来た」と語った。
この日、若い医師たちは各ブースを訪れるたびに自分のネームプレートを提示した。ネームプレートにあるQRコードをブースでスキャンしてもらうと参加が確認される。同学会は約80のブースにすべて参加した訪問者に抽選でブランド物のバッグ・化粧品・美容機器などをプレゼントする景品イベントも行った。また、クレーンゲーム機やインスタント写真ブースなど、若い医師たちをターゲットにしたイベントもあった。クレーンゲーム機の前には研修医約20人が並んでいた。
この学術大会に多数の研修医が参加したことについて、一部の医師の間からは懸念の声も聞かれた。韓国政府の医大・医学部増員と必須医療パッケージ推進に反発して病院を去った研修医たちが、美容などの分野の一般医に多数流れる可能性があるためだ。この日、会場を訪れたある個人医院の院長は「『ビッグ5病院』の研修医の先生たちが朝9時から行列していたのを見ると、複雑な思いだった」と話した。
4月29日で研修医が退職してから10週間が過ぎたが、大韓医師協会などは依然として「医大増員原点再検討」を要求している。同協会はこの日、定期代議員総会を開いた後、「政府は増員推進を全面白紙化し、責任者を問責せよ」とコメントした。同協会のイム・ヒョンテク次期会長は「政府が白紙化しなければ医療界は一歩も動かないだろうし、どんな交渉にも応じないだろう」と述べた。
今週からは主な大学病院の教授たちが週1回の休診に入る。ソウル大学・セブランス病院の教授らは30日、ソウル峨山病院・ソウル聖母病院の教授らは来月3日から休診する。ソウル大学医学部の教授らは休診日の30日に「大韓民国の医療が進むべき道」をテーマに緊急シンポジウムを開く予定だと明らかにした。こうした中、全国の医科大学・大学医学部は集団留年という事態を防ぐために今月、開講を試みたが、状況が思わしくない。医大生たちの授業ボイコットで中央大学・順天郷大学・仁荷大学・朝鮮大学・建陽大学など少なくとも5大学の医学部は今月中に授業が始められないとみられている。
韓国政府はこの日、医大教授らの週1回の休診について、「深い遺憾の意と懸念を表する」と明らかにした。保健福祉部(省に相当)の朴敏守(パク・ミンス)第2次官は「政府は医師団体と1対1の対話が可能だと言っているのだから、集団行動はやめて対話の場に条件なしに出てきて意見を提示してほしい」と述べた。
チョン・ヘミン記者