◇尹大統領 総選挙敗北巡り16日の閣議で立場表明

 10日に投開票された韓国の総選挙で与党「国民の力」が敗北したことを受け、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が16日に開かれる閣議で立場を表明することが15日、分かった。総選挙後、尹大統領が直接立場を表明するのは初めて。大統領室関係者によると、尹大統領は閣議の冒頭発言で国政刷新の具体的な方向や国会との協力方針などを明らかにする見通しだ。韓悳洙(ハン・ドクス)首相や大統領室高官らが辞意を表明しており、後任人事の方針についても言及するとみられる。

◇政府「医療改革の意志変わらず」 総選挙後も医療界との対立続く   

 総選挙で与党が惨敗し、国政基調の変化とともに大学医学部の入学定員増員など医療改革を巡る政府と医療界の対立に突破口が開かれるか注目されたが、互いに一歩も譲らない様相が続いている。これまで沈黙を守っていた政府は、総選挙から5日後の15日、医療改革の意志は変わらないとの立場を示した。職場を離脱した研修医らはこれに対抗し、朴敏守(パク・ミンス)保健福祉部第2次官を職権乱用などの疑いで告訴。朴氏の更迭なしに病院への復帰はないと強調した。総選挙を終えて政府と医療界が対話を模索すると予想されていたが、対話と交渉による歩み寄りの可能性も見通せなくなっている。

◇中東情勢悪化 産業相「あらゆるシナリオに対応」

 産業通商資源部の安徳根(アン・ドックン)長官は、韓国石油公社と韓国ガス公社、エネルギー企業関係者が出席した緊急点検会議で、イランによるイスラエルへの攻撃で中東情勢が悪化していることを受けて業界や関係機関と緊密に協力し、適時に対応するとして「政府も発生し得るあらゆるシナリオに対する対策を先制的に講じていく」と述べた。同部は、これまでのところ原油や液化天然ガス(LNG)の輸入に支障はなく、タンカー運航状況にも異常はないと明らかにした。ただ、石油やガスの中東への依存度が高いことから、会議では海上輸送ルートとして主に使われるホルムズ海峡での運航に支障が生じた場合など、さまざまな状況を想定した対応策を議論した。

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