▲ソウル市鍾路区の政府ソウル庁舎で開催された国務会議で発言する韓悳洙(ハン・ドクス)首相。11日午前撮影。聯合ニュース

 韓国の国家債務が昨年1126兆7000億ウォン(約126兆500億円)となり、前年に比べて59兆4000億ウォン(約6兆6500億円)多くなった。韓国企画財政部(省に相当)が11日に明らかにした。国内総生産(GDP)に対する割合も50.4%と初めて50%を上回った。GDPに対する国家債務の割合はコロナ渦が始まった2020年に40%を突破し、それからわずか3年で50%を上回るなど国の借金は急速に増加している。

 韓国政府は11日、韓悳洙(ハン・ドクス)首相主催の国務会議(閣議)で「2023会計年度国家決算報告書」を議決した。中央政府の債務は1092兆5000億ウォン(約122兆2500億円)、地方政府の債務は34兆2000億ウォン(約3兆8300億円)だった。

 GDPに対する国家債務の割合は2011年に30%を突破し、それから40%台となるまで9年かかった。ところがその後40%台から50%台になるまでの期間はわずか3年と3分の1にまで短くなった。それだけ経済成長に比べて国の借金が増えるペースが早かったことがわかる。少子化により人口増加は足踏みしているが、国の借金は雪だるま式に増え、昨年1人当たりの国家債務は2195万ウォン(約246万円)にまで膨れ上がった。22年の2075万ウォン(約232万円)と比較するとわずか1年で120万ウォン(約13万円)も増えたことになる。

 昨年の税収は当初見込みに比べて過去最大となる56兆4000億ウォン(約6兆3100億円)も少なくなるなど、財政の健全性にも問題が生じている。昨年の収入総額から支出総額を差し引いた収支は36兆8000億ウォン(約4兆1200億円)の赤字で、これはGDPの1.6%に相当する。統合財政収支から国民年金や雇用保険など4大社会保障性基金の黒字分を差し引いた実質的な国の収支を示す管理財政収支は87兆ウォン(約9兆7000億円)の赤字で、GDPの3.9%に達した。これは尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が進める財政準則基準(GDPに対する管理財政収支の赤字割合3%以内)を上回るものだった。企画財政部のキム・ミョンジュン財政成果審議官は「税収が減り、管理財政収支が赤字を記録したが、その背景は景気回復に必要な支出を大きく減らせなかったことにある」と説明した。

キム・ジソプ記者

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