▲イラスト=UTOIMAGE

 アフリカのザンビアで、ゾウがサファリツアー中の車を襲い、車に乗っていた観光客1人が死亡した。CNNなどが8日(現地時間)、報じた。

 報道によると、ザンビアのカフエ国立公園で今月3日、ゾウ1頭が大暴れしたという。

 当時の状況が映った動画を見ると、ゾウは遠くから車を目がけて突進してくる。ガイドとみられる人が声を上げて威嚇するが、ゾウは止まることなく駆け寄ってくる。その後、キバで車を持ち上げる。最終的に車は傾いてひっくり返り、観光客らの悲鳴が聞こえているところで動画は終わる。

 この事故で、サファリの車に乗っていた米ミネソタ州出身のゲイル・マッソンさん(79)が死亡し、4人がけがをした。

 サファリを運営するウィルダネス側は、ゾウの突発的な行動を全く予測できなかったとしながらも、遺族に哀悼の意を表した。ウィルダネスのキース・ビンセント代表は「ゾウの突進は予想できなかった」「ガイドたちは経験も豊富で十分にトレーニングされているが、公園の地形などが影響してガイドが車を即座に移動させることができなかった」と説明した。その上で「死亡したお客さまの家族に深い哀悼の意を表する。事故に遭ったガイドと観光客に対する支援も当然続ける予定」と表明した。

 カフエ国立公園は、アフリカ屈指の規模の国立公園で、多様な種類の動物が生息しており、観光客にも人気が高いという。現地の野生動物関連部署は、事故の経緯などについて調査を開始した。

 ゾウがサファリの車を襲ったケースは今回が初めてではない。2021年には南アフリカのクルーガー国立公園で、体重6トンのオスのゾウが11人乗りのサファリカーに突進した。幸い人命被害はなかったが、乗っていた学生らが大けがをしかねない危険な状況だった。当時、このゾウは交尾をしようとしていたところで、サファリカーを妨害対象と判断して興奮して攻撃したことが分かった。

パク・ソンミン記者

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