10日に投開票された韓国総選挙(国会定数300)は、11日午前までに全議席が確定。共に民主党と衛星政党「共に民主連合」が175議席を獲得して圧勝した。国民の力は政権与党としては民主化以降最低の108議席を得るにとどまった。過去最大の「与小野大」となった総選挙の結果は、政府・与党に対する世論の厳しい審判として受け止められている。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は任期前半の2年だけでなく、残り任期3年も巨大野党を相手にしなければならず、国政運営にも変化が避けられなくなった。

 民主党は小選挙区254議席のうち161議席(63.4%)を獲得。共に民主連合の比例区(14議席)を合わせ、175議席を占めた。民主党は2022年の大統領選と統一地方選で相次いで敗北したが、2年ぶりに「政権審判論」を掲げて大勝を収めた。

 国民の力は慶尚道、江原道などの90の小選挙区で当選者を出し、比例区(18議席)との合計で108議席を獲得した。ソウルの一部で善戦したが、京畿道の「半導体ベルト」をはじめ、首都圏奪還には失敗した。仁川市の桂陽乙選挙区に出馬した元喜竜(ウォン・ヒリョン)元国土交通部長官、京畿道の水原丙選挙区にでは方文圭(パン・ムンギュ)元産業通商資源部長官、竜仁甲選挙区では李元模(イ・ウォンモ)元大統領室人事秘書官が落選。一方、ソウル市の銅雀乙選挙区で羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)氏、道峰甲選挙区で金宰燮(キム・ジェソプ)氏が当選した。

 小選挙区に続き開票された比例区(46議席)では、国民の力の衛星政党「国民の未来」が18議席、共に民主連合が14議席、祖国革新党が12議席、改革新党が2議席をそれぞれ獲得した。比例区だけに候補を擁立し、12議席で第3党となる祖国革新党の曺国(チョ・グク)代表は出口調査発表後、「国民が勝利した」と述べ、5月の国会招集後、国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長の娘の論文代筆疑惑を調査する「韓東勲特別検事法」を提案すると表明した。祖国革新党を加えると、野党全体で190議席に達する見込みだ。改革新党は京畿道の華城乙選挙区で李俊錫(イ・ジュンソク)氏が当選したほか、比例区でも2議席を獲得した。それ以外の小規模政党は新しい未来、進歩党がそれぞれ1議席を獲得するにとどまった。

朴秀纘(パク・スチャン)記者、金耿必(キム・ギョンピル)記者

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