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「韓国型スペースX」 超小型人工衛星「ネオンセット」1号機が24日に打ち上げへ
KAIST(韓国科学技術院)、韓国航空宇宙研究院、人工衛星開発会社セトレックアイなどが共同で開発した「超小型群集衛星」1号機が今月宇宙に打ち上げられる。韓国科学技術情報通信部(省に相当)は「100キログラムクラスの超小型人工衛星『ネオンセット1号』を今月24日にニュージーランドのマヒア半島にある発射施設から米ロケット・ラボのロケットで打ち上げる」と発表した。地上から約500キロの高度で地球を周回するネオンセットは白黒だと縦横1メートル、カラーの場合は4メートルの物体を識別できる光学カメラを搭載する。
ネオンセットは韓半島とその周辺海域を詳細に監視する役割を担う。今回打ち上げるのは1基だが、2026年と27年に5基ずつ追加で打ち上げ、合計11基の超小型人工衛星が群集形態で地球軌道を周回するようになる。複数の人工衛星を異なった角度で群集させ操作すれば、それだけ韓半島上空を通過する回数を増やすことができる。KAIST人工衛星研究所のイ・サンヒョン事業団長によると、人工衛星1基の場合だと韓半島を撮影できるのは2-3日に1回だが、11基あれば1日3-4回は撮影できるという。韓半島の映像をそれだけ高い頻度で撮影すれば、必要な情報を必要な時に素早く得られることから、イ団長は「これが最も大きな強みになる」と語る。
また今回は海外企業のロケットを使用するが、次回以降打ち上げ予定の10基については韓国製ロケット「ヌリ号」を使用する計画だ。
民間が宇宙開発をリードする「ニュースペース時代」に今回の超小型群集衛星は大きく注目されている。失敗した場合に損失が大きい中大型人工衛星よりも、小型の人工衛星を複数、しかも短期間で打ち上げる方がはるかに効率が高いとの認識が定着しつつあるからだ。人工衛星の部品性能も向上しており、大量生産型の小型衛星でもかつての中大型人工衛星に匹敵する高解像度の映像が撮影できるようになった。米スペースXの衛星通信網「スターリンク」は5500基以上の人工衛星を運用している。韓国科学技術情報通信部の関係者は「商用部品を活用した低価格衛星を数多く製造し、これを打ち上げる流れが定着しつつある」「産学研協力を通じてニュースペース時代に見合った人工衛星を打ち上げることになった」と期待を示した。
パク・チミン記者