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「日本食普及の親善大使」 ソウルの懐石料理店代表ら任命
【ソウル聯合ニュース】日本政府が日本食・食文化の普及などに取り組む日本料理関係者らを認定する「日本食普及の親善大使」の任命式が3日、ソウルの日本大使館公報文化院で開かれ、懐石料理店「三露」(ソウル市)の兪成燁(ユ・ソンヨプ)代表(46)と中村調理製菓専門学校(福岡市)のソウル分校「ナカムラアカデミー」の中村哲校長(70)に任命状が手渡された。
韓国で同大使が任命されるのは2021 年と23年に続き3回目となる。
昨年の農林水産省の発表によると、韓国にある日本食レストランの店舗数は1万8210店で、10年前の調査より約3倍に増えた。川瀬和広・在韓日本大使館公報文化院長はあいさつで、「最近日本に旅行し日本の食文化に直接触れた経験を持つ方々が日本と全く同じ食の体験を求めるニーズが高まっている」と紹介した。
兪さんは辻調理師専門学校を卒業後、京都の老舗料亭・菊乃井で修行し、ソウル市内の有名日本料理店などでシェフを務めた。さまざまな日本料理コンテストで受賞歴があり、韓国の若手料理人の育成にも取り組んでいる。三露は昨年10月にオープン。本場の出汁(だし)の味にこだわり、オープン前には店の水道水を東京に送って成分の分析を依頼したという。来店客は30~40代の若い層が多く、今や3カ月先まで予約が埋まる人気店となっている。「今後も私が学んだ日本の素晴らしい食文化、志を少しずつお客さんに伝えていきたい」と抱負を語った。
ソウルにナカムラアカデミーが開校したのは2009年で、今年で16年目を迎える。これまでの卒業生数は3000人を超え、韓国での日本料理ブームを支えてきた。中村さんは「今回の任命を機にさらに日本食の海外普及に努力したい」と述べた。