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医師協会が強硬姿勢を明確に 政府は軍医官など2百人追加投入=韓国
【ソウル聯合ニュース】大学医学部の入学定員増員を巡って韓国政府と対立している大韓医師協会(医協)が26日、新会長を選出して強硬姿勢を明確した。研修医に続いて医学部教授の辞表提出も始まっており、「医療の空白」の深刻化が懸念される。これに対し政府は、27日から新たに計200人の公衆保健医師(兵役代替服務制度の一つ。保健医療が十分でない地域で公衆衛生業務に従事)と軍医官を医療現場に投入する。
医協は26日までの2日間、会長選の決戦投票を実施し、林賢澤(イム・ヒョンテク)大韓小児青少年科医師会長を選出した。5月1日からの任期開始前にも、医学部増員に反対して立ち上げられた医協非常対策委員会を率いる可能性がある。
林氏は26日の記者会見で「(医師)免許停止や民事・刑事訴訟などにより研修医、医大生、医学部教授のうち一人でも傷つくものなら全面ストライキを始める」と強調した。政府と対話する可能性に言及しながらも、対話の条件として曺圭鴻(チョ・ギュホン)保健福祉部長官と朴敏守(パク・ミンス)同部第2次官の罷免を求めた。また「保健福祉部は医協を開業医の集まりとしておとしめたが、きょうの投票結果はすべての医師が意思を一つにしたもの」と述べた。
一方、政府が追加で医療現場に派遣した公衆保健医師と軍医官200人は、27日から診療を始める。前日まで2日間、それぞれ派遣先の医療機関で教育を受けた。
最初に派遣した人員も合わせ、計413人の軍医官・公衆保健医師が勤務中だ。政府はさらに、除隊を控えた軍医官に上級総合病院への早期復帰を認めるなどして人員拡充に努める。
ただ、現場では研修医に続き医学部教授の離脱が始まっており、人手不足の解消は容易でないとみられる。